セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P321 著明な高コレステロール血症を呈した肝細胞癌の2例:アポリポ蛋白の値と共に

演者 曽絵里子(東京逓信病院消化器科)
共同演者 大久保政雄(東京逓信病院消化器科), 小林克也(東京逓信病院消化器科), 関川憲一郎(東京逓信病院消化器科), 橋本直明(東京逓信病院消化器科), 鈴木丈夫(東京逓信病院放射線科), 是永建雄(東京逓信病院放射線科), 岸田由起子(東京逓信病院病理科), 田村浩一(東京逓信病院病理科)
抄録 【緒言】高コレステロール血症は肝細胞癌(HCC)の三大paraneoplastic syndromeの一つであるL我々は総コレステロール(T.Chol)が著明に上昇した2例のHCC症例を報告する.【症例1】80歳女性.主訴は全身倦怠感と右側腹部痛.虫垂炎と急性膵炎(72歳)の既往があるが輸血なし父は肺癌弟は舌癌母も癌(詳細不明)入院1ヶ月前から濃染尿2週間前から浮腫10日前から帯状庖疹あり救急外来を受診.黄疸あり腹部全体に巨大な腫瘤を触知.画像検査で肝は腹腔内に広く腫大し全体に小結節が充満AFP 211ng/m1PIVKA-ll 216000mAU/m1よりHCCと診断.疹痛対策と支持療法とした.HBs抗体陽性でHBVの既往感染はあるが所as NBNCnon alcoholicであり肝硬変も糖尿病もなかった.入院時321mガd1のTCholは経過と共に上昇し第41二日の471mg/dlをピークとしたアポリポ蛋白Bは241mg/d1(45-125)と増加していた。第88頃日に死亡し剖検なし.【症例2】71歳男性.主訴は食欲不振.約1ヶ月続く食欲不振のため近医を経て来院.鼻に酒さあり大酒歴有.胃潰瘍で手術(42歳)緑内障あり腫瘍の家族歴はなし肝腫大は膀の高さに達し画像検査で暗闇葉に小結節が蜜に充満AFP 7366ng/mlPIVKA-H 456000mAU/mlよりHCCと診断.痔痛対策と支持療法とした.所謂NBNCで肝硬変も糖尿病もなかった.入院時349mg/dlのT.Cholは経過と共に上昇し第82病日の1053mg/dlをピークとした.アポリポ蛋白Bは394mg/dlと高値だった.第100週日に死亡.剖検では肉眼的にO.5-2コ口大の多結節(癒合)型HCCと考えられた.【結論】著明な高コレステロール血症を呈した2例のHCCを報告した.アポ蛋白は2例ともAIが減少BC∬Eが増加するパターンだった.共にPIVKA-II著増を特徴とするNBNCnonLCnonDMのHCCで多結節性で著明な肝腫大を呈した
索引用語