セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P325 膵癌組織におけるAmphiregulinの発現の検討

演者 西村貴士(滋賀医科大学消化器内科)
共同演者 安藤朗(滋賀医科大学消化器内科), 稲富理(滋賀医科大学消化器内科), 西田淳史(滋賀医科大学消化器内科), 塩谷淳(滋賀医科大学消化器内科), 橋本高芳(滋賀医科大学消化器内科), 畑和憲(滋賀医科大学消化器内科), 辻川知之(滋賀医科大学消化器内科), 藤山佳秀(滋賀医科大学消化器内科)
抄録 【目的】Amphireg山nは全長252のアミノ酸からなりEGFTGFαheparin-binding(HB)一EGFbetacellu㎞などを含むEGF familyに属しているまたEGF receptorに結合して上皮細胞間質細胞の増殖応答を誘導しその反応は上皮細胞問質細胞でもautocrineparacrineとして作用していることが知られている.AmphiregUlinのmRNAの正常組織での発現は卵巣胎盤で多く膵大腸乳腎などで認められているこれまでに報告されているAmphiregulinの生物活性についてはヒト扁平上皮癌細胞株A-431などでは増殖を抑制しヒト線維芽細胞株SSやWHGなどでは増殖を促進するという相反する活性を示すそのなかで膵癌におけるAmphiregulin発現は膵癌ce皿lineであるT3M4 cellでの発現の検討はなされておりT3M4 cellの増加が認められている(lnt.J.Cancer:72512-5171997)が病理組織学的な検討はなされていない今回我々は膵癌におけるAmphiregu㎞発現を免疫組織学的に検討した.【方法】正常膵組織5例膵癌5例のホルマリン固定標本と抗ヒトAmphireguHn抗体(R&D社)を用いて免疫組織化学的にAmphiregulin発現を評価した.【結果】正常ヒト膵組織ではAmphiregulinは間質では発現を認めるが膵管上皮細胞および膵腺房細胞では発現を認めなかった.それに対して膵癌組織ではAmphiregulin発現が認められ正常ヒト膵組織と比較して増強していると考えられた.ヒト膵筋線維芽細胞を用いた検討では筋線維芽細胞に由来するamphireg血がparacrineに作用している可能性が示唆された.【結論】膵癌組織においては病理組織学的にもAmphiregulinの発現が確認されこれらは腫瘍細胞の増殖を刺激することにより膵癌の増殖に関与している可能性が示唆された.
索引用語