セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P329 当院における小膵癌の画像診断法

演者 金森明(大垣市民病院消化器科)
共同演者 熊田卓(大垣市民病院消化器科), 桐山勢生(大垣市民病院消化器科), 曽根康博(大垣市民病院消化器科), 谷川誠(大垣市民病院消化器科), 久永康宏(大垣市民病院消化器科), 豊田秀徳(大垣市民病院消化器科), 渥美裕之(大垣市民病院消化器科), 中野聡(大垣市民病院消化器科), 荒川恭宏(大垣市民病院消化器科), 藤森将志(大垣市民病院消化器科)
抄録 【目的】他の消化器癌と比し進行が早く自覚症状に乏しいため発見の遅れることが多い膵臓癌において根治的治療の選択予後改善のためには早期発見は最も重要な因子の一つと考えられる.近年になりmultidetector-row CT(MD-CT)MRCP超音波造影剤を用いた造影超音波(CE-US)超音波内視鏡FDG-PETなど各種画像診断法も発達してきている.これらの画像診断法を中心に当院での小膵癌診断における検討を行った.【方法】対象は1986年1月から2007年9月までに当院にて診断された膵臓癌664例(男:女414:250).使用診断機器等により1986年から1995年(P1)と1996年から2007年までの(P2)の2期に分けそれぞれの診断時のT-stageおよびT-size診断方法について検討した.診断法はPl期ではCTUSERCPでP2期ではこれらに加えHelicalCTCE-USMRCPMD-CTFDG-PETを使用した.【成績】膵疾患664例(T1:T2:T3:T4:Tx;17:78:196:347:26)のうちT1の症例は17例であった(男=女9:8)(頭部:幌部9:8)(平均径134mm8-19㎜).治療は全例に外科的切除を施行した.P1期は4例P2期は13例の症例を認めたがPl期ではERCPでのみ指摘しえた症例を1例認めた. P2期ではUSもしくはCTで病変が全例指摘可能であった(1例はCE-USでのみ指摘可能).また腫瘍径が2cm以下のTS1症例は全期間中において62例(9%)であったが外科的切除を施行しえたのは37/62例(60%)であった.病変の発見方法はT1症例に関してはP1期(n=4)(US:CT:ERCPorPTCD;2:1:1)でP2期(n=13)では(US:CT:ERCPorPTCD;10:3:0)であった.【結論】P1期に比しP2期では症例の拾い上げが増加した.とくにCTもしくはUSでの拾い上げの割合が増加している.またT-stageの評価では特にMD-CTEUSCE-USを用いる事により成績の向上が得られた.
索引用語