セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P330 膵腫瘍性病変に対する術中real-time tissue elastographyの使用経験 |
演者 | 杉本博行(名古屋大学消化器外科学) |
共同演者 | 加藤公一(名古屋大学消化器外科学), 山田豪(名古屋大学消化器外科学), 粕谷英樹(名古屋大学消化器外科学), 金住直人(名古屋大学消化器外科学), 野本周嗣(名古屋大学消化器外科学), 竹田伸(名古屋大学消化器外科学), 中尾昭公(名古屋大学消化器外科学) |
抄録 | 【目的】消化器外科術中検索において触診による腫瘤の硬さ評価は鑑別診断に経験的に用いられてきたが“硬ざは客観性に乏しく情報の共有が困難であった.Rea1-time tissue eiastography(以下エラストグラフィ)は超音波Bmode画像と統合して組織の硬さをカラー画像で相対表示することができる装置で乳腺甲状腺腫瘤の鑑別診断に用いられている.今回膵腫瘍性病変に対する開腹手術中にエラストグラフィを使用しその有用性につき検討したので報告する.【方法】エラストグラフィでは柔らかい組織を赤t中間を緑硬い組織を青で相対的に表示する.超音波で腫瘤を描出し軽く圧迫を加えることによりカラー表示されたエラストグラフィ画像が得られる2006年4月より2007年9月までに膵腫瘍性病変に対し開腹手術を行った43症例に術中エラストグラフィを使用し硬さの評価を行った.硬さの評価として乳腺超音波エラストグラフィで報告されたTsukuba ElasticityScore(5段階分類で1が柔らかく5が硬い以下スコア)を用いた.【成績】43症例の内訳は膵癌32例IPMA3例内分泌腫瘍3例膵炎2例t SPT1例カルチノイド1例MCA1例転移性膵癌1例であった膵癌ではスコア2;6例3;1例4;9例5:15例であり多くが硬い腫瘤として表示された.肝転移を5例に認め肝腫瘤はスコア4を示し硬い腫瘤として表示された.また転移リンパ節も青に描出された.膵炎はスコア2と4を示したが膵癌との明らかな差異は認められなかった.【結論】術中エラストグラフィにより触診とほぼ同等の評価で腫瘍の硬さが画像化される.硬さを画像で評価できることにより情報の共有が容易であった.膵腫瘍の鑑別診断にはさらなる症例の蓄積が必要だが転移の診断には有用と考えられた. |
索引用語 |