セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P334 周術期管理ガイドラインを基にした膵頭十二指腸切除術のクリニカルパス

演者 豊川秀吉(関西医科大学外科)
共同演者 里井壮平(関西医科大学外科), 柳本泰明(関西医科大学外科), 道浦拓(関西医科大学外科), 井上健太郎(関西医科大学外科), 松井陽一(関西医科大学外科), 宮崎浩彰(関西医科大学消化器肝臓内科), 上山泰男(関西医科大学外科)
抄録 【目的】膵頭十二指腸切除術(PD/PpPD)は侵襲が大きく術後合併症率が高い手術である.我々は術後合併症低減のため種々の方法で周術期管理に介入し術後管理のばらつきを制限するために周術期管理ガイドラインを作成してクリニカルパス(CP)を導入した.さらにパス導入前期と後期に分類し合併症率やバリアンスの発生率を比較したので報告する.【方法】過去7年間の胆膵領域悪性腫瘍(膵72例胆32例十二指腸31例)に対して行われたPD/PpPD135例を対象としCP導入後64例(前期35例と後期29例)と導入前71例に分けて経鼻胃管抜去日(術後1日)抗菌剤中止日(術後2日)ドレーン抜去日(術後6日)食事開始日(術後6日)退院日(術後21日)をバリアンス項目とし合併症率やバリアンスの発生率を比較検討した.【成績】周術期管理ガイドラインに基づいたCP導入後のバリアンス率は経鼻胃管抜去日(30%vs 85%)抗菌剤中止日(16%vs 79%)ドレーン抜去日(53%vs 99%)食事開始日(28%vs 86%)退院日(62%vs 100%)でありCP導入前と比較して有意に低率であった(p<0.0001)、導入後群の全合併症発生率膵液漏発生率胃内容排泄遅延は導入前群と比較して有意に低率であった(p<O.05).さらにCP導入後群で前後期群に分割したとき後期群のバリアンス率は経鼻胃管抜去日(3%vs51%)抗菌剤申事日(0%vs 29%)ドレーン抜去日(34%vs 69%)食事開始日(10%vs 43%)退院日(48%vs 74%)でありCP導入前と比較して有意に低率であった(p<O.05)後期の無バリアンス率は31%で前期の6%と比較して有意に高率であった(p<O.05).【結論】PD/PpPDに対する周術期ガイドラインにより合併症は低減した.さらにクリ譜図ルパスの導入によりバリアンス率は有意に低下し導入後一定期間を経過してその傾向はさらに強まった.
索引用語