セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P341 長期間にわたり経過観察された膵脂肪腫の一例
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演者 |
田中国彦(市立袋井市民病院消化器科) |
共同演者 |
新海敏行(市立袋井市民病院消化器科), 前田豊(市立袋井市民病院消化器科), 高柳正弘(市立袋井市民病院消化器科) |
抄録 |
症例は60歳男性.平成4年から2型糖尿病で当院通院中であったが平成10年に検診の腹部エコーで膵頭部に20×40mm大の低エコー領域を指摘され他院にて膵脂肪変性と診断され経過観察されていた.平成12年10月の当院での腹部エコーでは膵鈎部から頭部にかけて比較的境界明瞭で内部に若干の線状高エコーを有する25×44x52mm大の低エコー領域を認めやや増大傾向を呈していたため平成13年1月に精査を施行した.CTでは40×50x55mm大の薄い被膜を有する造影効果を持たない内部均一な脂肪濃度の類円形腫瘤を認め比較的境界明瞭で周囲組織への浸潤所見は認めなかった.膵体尾部には異常なく主膵管の拡張も見られなかった.ERPでは膵頭部主膵管に若干の狭窄を認めたが分枝の描出は保たれており尾側膵管の拡張も無く腫瘤による圧排と思われた.EUSでは同部位に一致して境界明瞭な低エコー腫瘤を認め内部エコーは均一であった.これらの所見から膵頭部原発の脂肪腫であると診断した.以後経過観察をしていたが平成19年2月の腹部エコーで腫蕩は74x77×43mm大とさらに増大傾向を呈したため再度精査を施行した.CTで腫瘍径は最大部で60 x 70㎜大であり尾島向への蹴も見られたしかし臨内部は均一で明らかな造影効果や周囲への浸潤像は無く軽度の圧排像を認めるのみでありMRIでも内部は隔壁を有する均一な脂肪信号からなり明瞭な被膜を有していた.またMRCPで総胆管の狭窄や拡張を認めずERP及びEUSでの所見も腫瘍径の増大以外には前回との著変を認めなかった以上の所見から膵脂肪腫として矛盾しないが増大傾向を呈しておりmalignantp(Ftentia1を有している可能性が考えられ今後も厳重に経過観察していく予定である膵脂肪腫は比較的まれな疾患であり特に長期間にわたる経過観察をされた報告はほとんど無いため貴重な症例と思われ報告する、 |
索引用語 |
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