セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P343 ソマトスタチンアナログが奏効した膵原発転移性神経内分泌腫瘍の一例 |
演者 | 耕崎拓大(高知大学消化器内科) |
共同演者 | 西森功(高知大学消化器内科), 麻植啓輔(高知大学消化器内科), 森下佐織(高知大学消化器内科), 木岐淳(高知大学消化器内科), 宮地永輝(高知大学消化器内科), 大西三朗(高知大学消化器内科), 前田広道(高知大学外科1), 岡林雄大(高知大学外科1), 花崎和弘(高知大学外科1) |
抄録 | 【症例】58歳男性飲酒歴なし【主訴】膵の精査【現病歴】2006年出血性胃潰瘍のため近医にて加療された.その際腹部CTで膵尾部に腫瘤を認め精査のため紹介となる.【経過】採血では膵酵素の軽度上昇を認めたが炎症反応はなかった.CEACA19-9Dupan-IIは正常範囲であったCTでは膵尾部から脾門部に約6x3cmの造影効果のない低吸収域を認めた.脾腫部分的脾梗塞著明な側副血行路も認めた.PET-CTでは病変部へFDGの集積は認めなかった.ERCPでは尾部主膵管の不整途絶を認めたが頭側の主膵管には異常を認めなかった.以上より膵癌による主膵管閉塞のため尾側膵炎を惹起したものと診断し膵尾部切除摘脾を施行した.摘出標本では膵尾部に主膵管を塞ぐ様に径8x6x6mmの腫瘍を認めた.組織学的には好酸性穎粒状の細胞質を持つ異型細胞が索状構造を呈し血管リンパ管神経浸潤を認めた.核分裂像は4-5/HPFであった.免疫染色では上皮性マーカー(一)グルカゴン(一)ガストリン(一)CD34(一)クロモグラニンA(+)シナプトフィジン(+)PP(+)でKi-67は5-10%程度陽性細胞を認めた.またソマトスタチンレセプターはサブタイプ2(一)3(一)5(+)であった術後10ヶ月後に多発肝転移を認めEPI+1ipiodo1にてTAIを施行したが腫瘍への集積を認めなかった.サンドスタチン0.3mg/dayの投与を1ヶ月施行し肝転移巣は縮小傾向を呈した.その後サンドスタチンLAR 20mg/Mの投与とし腫瘍はさらに縮小傾向にある.【結果】ソマトスタチンレセプターサブタイプ5のみ陽性であった膵原発非機能性神経内分泌腫瘍を経験した.多発肝転移に対してソマトスタチンアナログが奏効した |
索引用語 |