セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P354 両側卵巣および小腸の嵌頓を認めた高齢者鼠径ヘルニア嵌頓の一例
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演者 |
齊藤直人(吉祥寺南病院外科) |
共同演者 |
山下重雄(吉祥寺南病院外科), 平田勇(吉祥寺南病院外科) |
抄録 |
【目的】鼠径ヘルニア嵌頓はしばしば経験する緊急疾患ではあるが嵌頓内容は小腸や大網が多くを占める.今回われわれは両側の卵巣および小腸の嵌頓を認め緊急手術により寛解した一例を経験したので報告する【症例】症例は87歳女性.約1年前より左鼠径部に小手明大の腫瘤を自覚していたが放置していた.平成19年10月10日立位時右鼠径部にピンポンボール大の腫瘤を自覚し同時に急激な腹痛右鼠径部痛嘔気を伴ったため同日当院に緊急搬送された.触診上右鼠径部に発赤および緊満した腫瘤を認め左鼠径部に小手拳大可動性良好弾性硬の腫瘤を認めた.CT単純レントゲン上右鼠径ヘルニア嵌頓左鼠径部腫瘤イレウスの診断にてまず右鼠径ヘルニア嵌頓内容の用手的還納を行い入院待機的手術を行うこととなった入院2日後両側鼠径部痛嘔気が出現したため鼠径ヘルニア再嵌頓イレウスの診断にて準緊急手術となった.手術所見では両側に卵巣の嵌頓を認め右側卵巣は約10cmに腫大しておりまた左側には卵巣に伴って虚血壊死に陥った小腸の嵌頓を認めたため両側卵巣切除術小腸部分切除術ヘルニア根治術を行った.術後経過は良好であった【結論】今回われわれは両側卵巣および小腸の嵌頓を認めた高齢者鼠径ヘルニア嵌頓の一例を経験した.鼠径ヘルニア嵌頓はしばしば経験する緊急疾患ではあるがヘルニア内容に限らず迅速な診断治療が重要であると思われた. |
索引用語 |
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