セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P359 潰瘍性大腸炎に対する抗菌剤多剤併用療法の長期的な有効性について

演者 加藤公敏(日本大学消化器肝臓内科)
共同演者 水野滋章(日本大学消化器肝臓内科), 上原俊樹(日本大学消化器肝臓内科), 正田健(日本大学消化器肝臓内科), 岩本真帆(日本大学消化器肝臓内科), 宮本俊八(日本大学消化器肝臓内科), 佐藤秀樹(日本大学消化器肝臓内科), 原澤尚登(日本大学消化器肝臓内科), 蓮沼理(日本大学消化器肝臓内科), 杉谷雅彦(日本大学病理学), 根本則道(日本大学病理学), 森山光彦(日本大学消化器肝臓内科)
抄録 【目的】腸内細菌をTargetとした潰瘍性大腸炎(UC)に対する抗菌剤多剤併用療法が順天堂大学大:草らにより開発され我々もその有用性を報告してきた.今回UCに対する抗菌剤療法の長期的な有効性も含めて報告する.【方法】対象はAMPC I500mgTC 1500mgmetronldazole 750mg/日の3剤(ATM)の2週間経口投与を行ったステロイド依存性19例抵抗性3例を含むUC26例である(平均40.2才男女比:16/10罹患平均7.6年).全大腸炎12左側大腸炎12直腸炎型2例で重症2例中等症19例軽症5例である.抗菌剤投与前投与312および24ヶ月で内視鏡を行った.臨床的活動度はLichtiger症状スコア(CAI)で評価しスコアが3以上低下したものを有効スコア5以下で粘血便の消失がみられるものを緩解とした.内視鏡はSchroederの内視鏡所見分類でgrade O~3に分類したまた経過観察中改善が充分ではない症例には12ヶ月の経過観察後再度ATM療法を行った.【成績】3ヶ月後の有効率はステロイド依存性では10例(56%)抵抗性では2例(67%)であった12ヶ月後での緩解率は依存性で68%抵抗性で100%CAIは投与前8.6より3ヶ月4.712ヶ月3.8内視鏡的活動度も23から171.5と有意な低下を認めた.24ヶ月後の緩解維持率は初回のみの治療群において依存性で82%抵抗性で100%12ヶ月後に2回目以降のATM治療を行った群では依存性非依存性あわせて83%の緩解率を示したこの療法が有効であった症例では血管像の回復や炎症性ポリープなどの所見の改善が1224ヶ月でみられた再投与例を含めてステロイド離脱率は減量中を除いて19例中17例(90%)と高く大部分の症例でステロイド離脱が可能であった.【結論】本抗菌剤多剤併用療法はUCに対する治療法として再燃抑制ステロイド離脱の面からもその長期的有用性が認められる
索引用語