セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P360 潰瘍性大腸炎に対する血球成分除去療法の成績とその内視鏡像の検討 |
演者 | 日下利広(京都桂病院消化器内視鏡センター) |
共同演者 | 山川雅史(京都桂病院消化器内視鏡センター), 坂本岳史(京都桂病院消化器内視鏡センター), 濱田暁彦(京都桂病院消化器内視鏡センター), 松原進(京都桂病院消化器内視鏡センター), 伏谷俊明(京都桂病院消化器内視鏡センター), 加藤洋子(京都桂病院消化器内視鏡センター), 鳥居惠雄(京都桂病院消化器内視鏡センター) |
抄録 | 【背景】潰瘍性大腸炎(以下UC)に対する血球成分除去療法(以下CAP療法)が2000年に保険適応となりステロイドを中心としていた難治性UCの内科的治療は新たな武器を手に入れた.一般臨床病院である当院でも保険適応となった早期よりUCに対するCAP療法を積極的に施行しており今回その臨床治療成績と大腸内視鏡像について検討したので報告する【対象と方法】2003年5月から2007年9月までに当院で57症例(初回発作型15例/再燃緩解型38例/慢性持続型1例/急性激症型3例.中等症45例/重症12例左側大腸炎29例/全大腸炎28例)に施行された85シリーズのCAP療法(GCAP17/LCAP65/LCAP後GCAP3シリL一一一ズ)を対象とし臨床像および大腸内視鏡像とその治療成績について検討した.【結果】CAP療法施行中の有害事象は頭痛や軽度のアレルギーのみで重篤な有害事象は認めなかったCAP療法施行例全体での緩解(Lichtiger-CAI:4以下)導入率は83.5%(71/85シリーズ)でうちステロイド強力静注療法を併用した例は18シリーズ(21%)であった.非緩解例のうち4例に外科手術4例に免疫抑制剤(FK506)静注療法が施行された.緩解例に比較して非緩解例は臨床的に重症例が多くLichtiger-CAIは高くHb値底値Plt値/ESR/CRP高値の症例が多かった.また非緩解例は内視鏡像も重症例が多くその内視鏡像を検討すると打ち抜き様潰瘍/広範粘膜脱落例が多かった.【結論】CAP療法は一般臨床病院でも安全に施行可能で高い緩解導入率を示したまた外来でも施行可能でtステロイド強力静注療法の回避も可能なことからCAP療法は臨床的に極めて有効な治療法である.一方内視鏡検査で打ち抜き様の深掘れ潰瘍や広範粘膜脱落を認める重症例はCAP療法無効な可能性が高く外科手術も念頭に置いた治療戦略が必要である. |
索引用語 |