セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P372 サーベイランス内視鏡を契機に診断された早期直腸Colitic cancerの1例

演者 渡邊真(藤田保健衛生大学消化管内科)
共同演者 丸山尚子(藤田保健衛生大学消化管内科), 鎌野俊彰(藤田保健衛生大学消化管内科), 田原智満(藤田保健衛生大学消化管内科), 中村雅彦(藤田保健衛生大学消化管内科), 神谷芳雄(藤田保健衛生大学消化管内科), 藤田浩(藤田保健衛生大学消化管内科), 中村正克(藤田保健衛生大学消化管内科), 長坂光夫(藤田保健衛生大学消化管内科), 岩田正己(藤田保健衛生大学消化管内科), 柴田知行(藤田保健衛生大学消化管内科), 高濱和也(藤田保健衛生大学消化管内科), 有沢富康(藤田保健衛生大学消化管内科), 平田一郎(藤田保健衛生大学消化管内科), 前田耕太郎(藤田保健衛生大学消化器外科), 黒田誠(藤田保健衛生大学病院病理部)
抄録 【症例】42歳男性.既往歴・家族歴に特記すべき所見なし平成4年発症の全大腸炎型潰瘍性大腸炎にて近医外来通院中であった平成18年のサーベイランス内視鏡にて直:腸生検にてdysplasiaを指摘され当院紹介となる.平成19年1月の内視鏡検査では直腸(Rs)に丈の低い穎粒集族様病変を認め生検でlow grade dysplasiaと診断された.経過観察の平成11年5月17日の内視鏡検査では直腸(Rs)の病変は扁平隆起牲病変となり生検で腺癌が認められ平成19年6月5日手術目的にて入院となる.入院時の血液・生化学所見および腫瘍マーカーは正常範囲内であった.注腸X線検査では直腸(Rs)に丈の低い類円形の隆起と周囲に穎粒状陰影を認めた.6月6日の内視鏡検査では5月に行った扁平隆起部は中央部で隆起が目立ち穎粒状の部分の範囲は狭くなっていた.ピオクタニン拡大観察でのpit pat-ternは隆起部はVI型穎粒部ではIV型であった.超音波内視鏡検:査では丈の高い隆起部で粘膜下にmassiveに拡がる低エコーの腫瘤像を認めた6月15日腹腔鏡下問結腸切除術回腸Jpoch造設IACA施行.手術標本では、直腸(Rs)に径18㎜の周囲がやや陥凹した丈の低い隆起を認め中分化糖が粘膜下瀬へ浸潤していた.また術後の検討で直腸(Rab)に広範に拡がるp53強陽性のhigh gradedysplasiaを認めた.同病変は切除標本でも発赤が目立つ程度で表面の変化がほとんど見られず診断が困難な病変であった病理所見はtub2in串intpSM(sm3)ly1vONO(0/65)であった.【まとめ】サーベイランス内視鏡を契機に発見された広範なhigh grade dysplasiaを伴った直腸早期癌を経験した.潰瘍性大腸炎のdysplasiaに対する対応において興味深い症例と考え報告する.
索引用語