セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P376 低用量アスピリンによる小腸大腸出血性病変の検討 |
演者 | 黒木優一郎(昭和大学藤が丘病院消化器内科) |
共同演者 | 遠藤豊(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 黒田高明(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 竹越淳(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 岸本有為(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 橋本裕輔(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 江林明志(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 澤田晋(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 丸岡直隆(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 渡邊綱正(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 吉汲宏毅(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 小川修(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 山田雅哉(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 安田宏(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 井上和明(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 与芝真彰(昭和大学藤が丘病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】近年の高齢化社会において心疾患や脳血管障害の予防治療として低用量アスピリンの使用例が増加している、今後更に使用頻度が増えることが予想され早急な対策が必要と考える当院において経験した低用量アスピリンによる小腸大腸出血性病変について検討した.【方法12005年から2007年9月まで当院で施行した血便を主訴とした緊急内視鏡うち低用量アスピリンを内服中であった小腸病変7例と大腸病変18例を対象とした.それぞれに対し最終診断病変部位内視鏡所見基礎疾患治療内容等を検討した.【結果】小腸病変7例の内訳は潰瘍5例angiodyspiasia(以下AGD)2例であった、潰瘍病変の存在部位は中部回腸が1例下部回腸が4日前下部回腸に多く存在した.内視鏡所見では多発潰蕩小潰瘍から搬痕のみの症例まで様々であった.いずれも露出血管等の今後の出血を示唆する所見はなく内視鏡治療を要さなかった.この期聞におけるNSAIDs関連小腸潰瘍の9例中5例を占めた.AGD病変では2例とも活動性出血を認めた.病変部位は中部空腸が1例下部空腸が1例であった.治療に関しては2例ともクリッピングを施行しその後挿出血を認めていない.この期間におけるNSAIDs関連小腸AGDの3例中2例を占めた.大腸病変18例の内訳は憩室11例虚血性大腸炎3例急性出血性直腸潰瘍2例大腸癌1例大腸炎1例であった.この期間に施行された緊急下部内視鏡83例中18例(21.7%)でNSAIDs内服例23例中18例(78.3%)を占めた.治療を施したものは18例中3例(17%)であった.【結語】低用量アスピリンはNSAIDs関連病変の中でも出血のリスクが高い.小腸潰瘍は回腸に小腸AGDは空腸に多くみられ大腸病変では憩室出血が多くみられた.小腸AGDは治療適応となりクリップが有効であった.検査の際は以上のことを念頭に置いて進めていくことが重要である. |
索引用語 |