セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P381 出血性大腸憩室症の診断と治療:CT血管造影(CTA)による出血部位の特定と血管塞栓術(IVR)
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演者 |
檜沢一興(公立学校共済組合九州中央病院消化器内科) |
共同演者 |
三浦亘智(公立学校共済組合九州中央病院放射線科), 花田清彦(公立学校共済組合九州中央病院放射線科), 谷口雅彦(公立学校共済組合九州中央病院消化器内科), 中原束(公立学校共済組合九州中央病院消化器内科), 松本主之(九州大学大学院病態機能内科学), 飯田三雄(九州大学大学院病態機能内科学) |
抄録 |
【目的】出血性大腸憩室緊急症の診断と治療内容を検討する.【方法】最近経験した出血性大腸憩室症は21例(男性12例女性9例平均年齢69歳)で8例は基礎疾患(脳梗塞6例心房細動1例腰痛症1例)のため抗血小板剤やNSAIDを内服していた.9例は再発症例で発症経過から憩室出血と臨床診断した.12例は初発例で全例大腸内視鏡検査を施行した.出血部位と出血:量の評価のため5例に腹部CT検査を行った.遷延する出血性ショックを呈した3例ではIVRを目的に腹部血管造影検査を行った大腸内視鏡検査は絶食と補液で下血軽快後にニフレック1Lを前処置投与し先端キャップを装着し施行した.【結果】大腸内視鏡検査で3例に出血部位を特定し先端キャップ内に憩室を吸引翻転することで出血部をクリップで縫縮止血したしかし2例は他部位から再出血がみられ内視鏡による出血部位診断の困難性を感じた.腹部CT検査を施行した5例中4例で憩室腸管内に高濃度貯留液を認めたしかし造影CTでも出血部位の特定はできず血管造影検査を施行した3例でも造影剤の漏出は確認できなかった再出血を繰り返した1例では上腸間膜動脈造影CTを追加することで出血部位を特定することができ同部を目標にvasa rectaまでマイクロカテーテルを挿入しIVRに成功した.他の20例は腸管安静で自然止血したが7例は平均48(2-12)単位の輸血が必要であった.【結論】出血性大腸憩室症の多くは自然止血する予後良妊な疾患であるが出血部位の特定は難しい.IVRによる止血必要例で出血部位の特定が困難な場合にはCTAを併用したIVR-Tが有用である. |
索引用語 |
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