セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
---|---|
タイトル | P385 10mm以下の大腸腫瘍に存在する癌の検討 |
演者 | 森本泰隆(京都府立医科大学大学院消化器内科学) |
共同演者 | 柏敦文(京都府立医科大学大学院消化器内科学), 若林直樹(京都府立医科大学大学院消化器内科学), 井上健(京都府立医科大学大学院消化器内科学), 小西英幸(京都府立医科大学大学院消化器内科学), 光藤章二(京都府立医科大学大学院消化器内科学), 片岡慶正(京都府立医科大学大学院消化器内科学), 柳澤昭夫(京都府立医科大学大学院診断人体病理学), 長谷川大祐(綾部市民病院), 吉田直久(市立奈良病院) |
抄録 | 【目的】大腸腺腫は癌化のポテンシャルを持った前癌病変であることは明らかであるがM癌との鑑別は困難な場合があり臨床においては大きさや形態の観察によりEMRなどの治療方針を決定されることがほとんどである.直径5mm以下の大腸腺腫の坦癌率は全ての肉眼型において低いが6mm以上の腺腫では担癌率が増加するとされ陥凹型では特に網野率が上昇するとされている.しかし大腸腫瘍の何mm以上を治療適応とするかまたその形態によって治療戦略を変更する必要があるかは不確定であり明確な治療適応基準は確立されていない.今回我々は10mm以下の大腸腫瘍に対して治療を施行した症例をretrospectiveに検討し形態と病理学的特徴の解析を行いその治療適応について考察を行った.【方法】2002年1月から2007年9月に当院で内視鏡治療を施行し病理学的検索の可能であった10mm以下の大腸腫瘍1204例を対象とした対象中の10mm以下の癌について形態病理組織学的分化度深達度を検討した.また腫蕩のサイズを4mm以下5~6mm7~8mm9~10mmの4群に分けてその担癌率を評価した.【成績】10mm以下の大腸腫瘍全体のうち癌は8.1%(98/1204)にみられ高分化腺癌は76%(74/98)でもっとも多く低分化腺癌は3日半みでその肉眼型はすべて陥凹型であった.分化度やsm深部浸潤などから外科的追加治療の適応となった病変は癌全体の20%(20/98)であった.サイズ別の担癌率は4mm以下で09%(1/l12)5~6mmでは4.1%(20/488)7~8mmでは8.9%(33/372)9~10mmでは19%(44/232)であった.【結論】内視鏡治療の適応基準は担癌率より既存の報告同様5mm以上の大腸腫瘍と考えられた外科的追加治療病変も存在し内視鏡観察による形態分類および分化度の検討の重要性が示唆された. |
索引用語 |