セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P394 消化管カルチノイド腫瘍31例の臨床病理学的検討

演者 冨岡禎隆(福岡大学医学部消化器内科)
共同演者 青柳邦彦(福岡大学医学部消化器内科), 二村聡(福岡大学医学部病理学), 藤田英治(福岡大学医学部消化器内科), 池田憲治(福岡大学医学部消化器内科), 福島公香(福岡大学医学部消化器内科), 志賀洋(福岡大学医学部消化器内科), 渡邉隆(福岡大学医学部消化器内科), 酒井真志(福岡大学医学部消化器内科), 山口真三志(福岡大学医学部消化器内科), 西村宏達(福岡大学医学部消化器内科), 江口浩一(福岡大学医学部消化器内科), 前田和弘(福岡大学医学部消化器内科), 向坂彰太郎(福岡大学医学部消化器内科)
抄録 【目的】当科における消化管カルチノイド腫瘍の臨床像と治療法について検討した.【方法】1987年から2007年までの20年間に当科で経験し病理学的に確定診断された消化管カルチノイド腫瘍のうち臨床病理学的に検討可能な31例において性別年齢部位症状.合併腫瘍疾患内視鏡像治療について検討した.【結果】男性24例女性7例平均年齢は55歳(33~76歳).発生部位は胃5例十二指腸6例小腸1例直腸19例であった.主訴は無症状20例血便5例下痢5例腹部膨満1例で発見時合併腫瘍疾患は胃癌1例肝細胞癌2例前立腺癌1例であった.腫瘍径は平均10.3mm(4~40mm)であり単発31例多発1例であった.腫瘍径40㎜の翻では肝転移を認めた.治療は外科的切除10例血管塞栓術1例内視鏡治療が17例でうち内視鏡的粘膜切除術(EMR)13例内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)4例であった.また内視鏡治療を施行した17症例について完全切除率は腫瘍径11~20mmでは100%(2/2)10mm以下では80%(12/15)であった.合併症(出血穿孔)は認められなかった.【結論】消化管カルチノイド腫瘍において内視鏡治療は安全な治療法と考えられる一般に10mm以下の症例は内視鏡治療の適応とされているが10mm以下の腫瘍でも完全切除を目指すには慎重に対応する必要があると考えられた.
索引用語