セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P418 先天性門脈欠損症に巨大肝細胞癌を合併した一例 |
演者 | 塩川雅広(大津赤十字病院消化器内科) |
共同演者 | 三宅清花(大津赤十字病院消化器内科), 金秀基(大津赤十字病院消化器内科), 石津祥子(大津赤十字病院消化器内科), 本澤有介(大津赤十字病院消化器内科), 西浦尚与(大津赤十字病院消化器内科), 長谷川和範(大津赤十字病院消化器内科), 畦地英全(大津赤十字病院消化器内科), 近藤雅彦(大津赤十字病院消化器内科), 東條正英(大津赤十字病院消化器内科), 西川浩史(大津赤十字病院消化器内科), 大谷由利子(大津赤十字病院消化器内科), 三宅直樹(大津赤十字病院消化器内科), 早雲孝信(大津赤十字病院消化器内科), 田村淳(大津赤十字病院外科), 小林久人(大津赤十字病院放射線科), 渡邉千尋(大津赤十字病院検査部) |
抄録 | 症例は37歳男性20年前に先天性門脈欠損症及び肝腫瘍(生検では詳細不明も良性腫瘍)と診断された.その後自己判断で外来受診していなかったが平成19年某日心窩部痛が数日間続くため当院受診腹部単純CTにて肝左脚に約8cm大の巨大腫瘍と肝全体に多発腫瘍を認められ精査加療目的で入院となった入院時検査所見ではAST 105ALT82γ一GTP665T-BilO.85アルブミン3.9血小板20.3万NH3 100HBs抗原陰性HCV抗体陰性腫瘍マーカーはPIVKA-IIが156とやや高値以外はAFPCEACA19-9は正常範囲内であった.腹部エコー及び肝ダイナミックCTでは門脈本幹が欠損しSMVと脾静脈が合流し左肝静脈に流入固有肝動脈は高度に拡張して蛇行肝内門脈は動一門脈シャントにて血流が保たれており腫瘍は内部低吸収で辺縁がやや濃染した.SPIO-MRIでは肝腫瘍の内部は高信号だが辺縁は淡く高信号でt少なくとも内部にはKupfferが存在しない所見であった.腹部血管造影ではAPシャントにて腫瘍濃染は認められなかった.同様にCTHAでは動門脈シャントを反映し肝実質の濃染が早く腫瘍は周囲肝実質より低吸収で早期濃染を認めなかった.左葉巨大腫瘍の生検では明瞭な核の大型化一部細胞密度高く肝細胞索の配列不明瞭であり高分化から中分化型肝細胞癌の診断であった.先天性門脈欠損症に合併する肝腫瘍は限局性結節性過形成が多く報告されているが肝細胞癌を合併した報告はわれわれが検索した限り3症例のみでいずれも海外からの報告であり本邦での報告はみられなかった.稀な疾患と思われその後の経過と文献的考察も加えて報告する |
索引用語 |