セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P422 肝細胞癌術後副腎転移の2切除例

演者 初野剛(国立病院機構名古屋医療センター外科)
共同演者 近藤建(国立病院機構名古屋医療センター外科), 片岡政人(国立病院機構名古屋医療センター外科), 中山裕史(国立病院機構名古屋医療センター外科), 山村和生(国立病院機構名古屋医療センター外科), 寺本仁(国立病院機構名古屋医療センター外科), 堀田佳宏(国立病院機構名古屋医療センター外科), 高野奈緒(国立病院機構名古屋医療センター外科)
抄録 【はじめに】肝細胞癌(HCC)は肝内に限局されていれば種々の治療法によりコントロールできまた背景にある肝炎・肝硬変のコントロールが向上して長期予後が見込まれる症例が増加したため術後肝外転移に対する治療が重要となってきている.今回HCC術後副腎転移の2切除例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.【症例】症例1:78歳・女性.C型慢性肝炎で経過観察中にHCCを発症し肝S8亜区域切除施行した.術後1年後残肝多発再発に対して5FU-IFNを施行しCRを得た.その2年後腫瘍マーカー上昇があり精査の結果肝細胞癌術後右副腎転移と診断した.明らかな残肝再発や副腎以外の遠隔転移が認めなかったため治療は右副腎摘出術を施行した.病理所見もHCC副腎転移の所見であった.現在術後補助療法としてtegafur/uracilを投与中であるが残肝再発が出現してきている.症例2:78歳・男性.C型慢性肝炎で経過観察中にHCCを発症し肝中央2区域切除術を施行した.術後9か月後に腫瘍マーカーの上昇が認められ精査の結果肝細胞癌術後右副腎転移と診断した治療は右副腎摘出術を施行した.病理所見もHCC副腎転移の所見であった.術後経過は良好であり術後早期ではあるが再発所見は認めていない【考察】副腎転移に関しては扇島病変がないかコントロールされ副腎以外の遠隔転移が無ければ切除は有効な治療法と考えられる.転移巣切除後の残心再発予防を含めた術後補助療法に関しては検討課題と考えられる.
索引用語