セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P425 肝腫瘤および消化管穿孔をきたした悪性リンパ腫の1例 |
演者 | 高橋秀明(国立病院機構岩国医療センター内科) |
共同演者 | 詫間義隆(国立病院機構岩国医療センター内科), 大西敦之(国立病院機構岩国医療センター内科), 平川智子(国立病院機構岩国医療センター内科), 永原照也(国立病院機構岩国医療センター内科), 高山裕基(国立病院機構岩国医療センター内科), 堀口繁(国立病院機構岩国医療センター内科), 大田剛由(国立病院機構岩国医療センター内科), 田中彰一(国立病院機構岩国医療センター内科), 牧野泰裕(国立病院機構岩国医療センター内科), 村田宏(国立病院機構岩国医療センター外科), 重安邦俊(国立病院機構岩国医療センター外科), 田中屋宏爾(国立病院機構岩国医療センター外科) |
抄録 | 症例は72歳女性発熱食欲低下を主訴に来院CTにて肺多発結節肝に7cm大の腫瘤を認め精査目的に入院.血液検査上HCV抗体陰性HBs抗原陰性CEA Zsng/mlCA19-913.6U/m IAFP 3.6ng/m1PIVKA-ll 26mAU/mlと腫瘍マーカーは上昇していなかった造影USおよび造影CTにて脈管が腫瘤内部を貫く像を認めた.MRIでは境界明瞭でTIWI低信号T2WI画信号~淡い高信号SPIO造影剤の取り込みは見られなかった.可溶性ll.2レセプターが2960U/mlと高値を示しており悪性リンパ腫の可能性を考え肝生検を施行病理組織学的に腫瘍部において中型~大型で異型の強いリンパ球系細胞のびまん性増殖が認められMalignant lymphomadi血se large B-cell lymphomaと診断された.上部消化管内視鏡では十二指植下行脚に辺縁の隆起を伴う潰瘍性病変を見とめ同部位の生検からは肝腫瘤と同様の組織が得られた.第15病田突然腹痛が出現し腹部CTにてfree air認めたため緊急手術となった.腹腔内に腸液を認め小腸のTreitz靭帯より約20cm40cmさらに回盲部より120cmの部位に点状の穿孔を認めた.小腸部分切除術とドレナージ術が施行された切除小腸の穿孔部には深い潰瘍を認め病理組織学的に肝・十二指腸と同様のmalignant lymphomaを認めた.術後真菌による敗血症DICなど合併し第30病日に死亡した.悪性リンパ腫による小腸穿孔を来たした症例は非常に予後が悪いとされる.肝臓の悪性リンパ腫は特徴的な画像所見に乏しいため疑った場合には積極的な組織学的検索が必要と考えられた.不幸な転帰をきたした悪性リンパ腫の1例を文献的な考察をあわせて報告する. |
索引用語 |