セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P429 気腫性胆嚢炎に対してPTGBDが長期予後でも有効であった2例

演者 小田裕靖(済生会松阪総合病院外科)
共同演者 柏倉由実(済生会松阪総合病院外科), 飯澤祐介(済生会松阪総合病院外科), 北川真人(済生会松阪総合病院外科), 田中穣(済生会松阪総合病院外科), 長沼達史(済生会松阪総合病院外科), 藤森健而(済生会松阪総合病院外科)
抄録 【症例1】86歳男性.入院2日前より右上腹部痛と発熱を覚え来院体温37.8℃血圧120/80mmHg貧血(一)黄疸(一).腹部所見では右上腹部に圧痛反跳痛を認めた.腹部USCTにて急性胆嚢炎を疑い緊急入院.腹部症状の増悪を認め4時間後再度腹部USCTを施行すると気腫性胆嚢炎と診断され直ちにPTGBDを施行.胆汁培養ではC. perfringensが検出された. PTGBD後より腹部と全身症状は軽快しPTGBD造影にて結石なく胆嚢管から総胆管が描出された.14日目にPTGBD tubeを抜去し退院以後一度も胆嚢炎の再燃や胆石の発生を認めず10年目に他病死した【症例2】65歳男性.入院前日より右上腹部痛が出現し当科を受診.体温37.6℃血圧136/80mmHg貧血(一)黄疸(一).腹部所見では右上腹部に圧痛反跳痛を認めた.腹部USCTにて気腫性胆嚢炎と診断し直ちにPTGBDを施行.胆汁培養ではKpneumoniaが検出された. PTGBD後より腹部と全身症状が軽快し造影にて胆嚢内に小結石像を認めるが胆嚢管から総胆管が描出された.患者さんの希望で胆摘は後日行うこととして14心血にPTGBDを抜去し退院以後症状なかったが1年4ヶ月目に発熱を伴う右上腹部痛を覚え再入院.体温;38.3℃黄疸(+)腹部所見では上腹部に圧痛を認めたwBcT-BilcRPの高値と著明な肝胆道系酵素の上昇を認めた.腹部エコーcTでは胆嚢は描出されず胆管内に結石像を認めたt直ちにENBDを施行.減黄後に内視鏡的に胆管結石を裁寵した直接胆道造影やMRCPでも胆嚢は萎縮して造影せれなかった.以後8年無再発である.【まとめ】気腫性胆嚢炎に対してPTGBDが初期治療のみでなく長期的にも有効と考えられた2例を経験した症例1は高齢者無石例でPTGBD後長期的に胆嚢炎や胆石の再燃を認めなかった.症例2は胆嚢結石例でPTGBD後1年6ヵ月後で胆管結石・胆管炎を併発し内視鏡的な山石を要するも胆嚢については萎縮性胆嚢となり加療が不要であった.
索引用語