セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P431 当院における胆嚢軸捻転の4例

演者 中路聡(亀田総合病院消化器内科)
共同演者 平田信人(亀田総合病院消化器内科), 石井英治(亀田総合病院消化器内科), 深津和弘(亀田総合病院消化器内科), 伊藤裕志(亀田総合病院消化器内科), 大森淳(亀田総合病院消化器内科), 古森正宏(亀田総合病院消化器内科), 齋藤純子(亀田総合病院消化器内科), 栃谷四科子(亀田総合病院消化器内科), 岩田麻衣子(亀田総合病院消化器内科), 藤井宏行(亀田総合病院消化器内科), 桝谷佳生(亀田総合病院消化器内科), 三方林太郎(亀田総合病院消化器内科), 古園巳俊(亀田総合病院消化器内科), 長野寛史(亀田総合病院消化器内科), 若杉聡(亀田総合病院消化器内科), 江原正明(亀田総合病院消化器内科)
抄録 【背景】胆嚢捻転症は胆嚢頚部の捻転により血行障害をきたし胆嚢に壊死性変化が急速に生じる病態である.先天的因子として胆嚢実質が胆嚢床に直接接しておらず可動性に富む遊走胆嚢(浮遊胆嚢)の存在がありこれにねじれをきたす後天的因子(内臓下垂・老人性亀背・脊椎側轡・るいそう)および物理的因子(腹腔内圧の急激な変化急激な体位変換前屈位における振り子様運動排便腹部打撲胆嚢近傍臓器の蠕動充進)が加わり発症するとされている.【症例1】88歳女性.2005年8月11日昼頃より心窩部痛が出現.徐々に増悪し冷汗認め救急受診.【症例2】80歳女性.関節リウマチにてPSL内服中.2005年10月22日朝より心窩部痛が出現.徐々に増悪し救急受診.【症例3】69歳女性.問質性腎炎にてPSL内服中.2003年8月11日夕方より右季肋部痛が出現.一旦改善するも夜になり再度出現し救急受診【症例4】83歳女性.関節リウマチにてPSL内服中2005年5月29日夕方より嘔吐・心窩部痛出現し救急受診【結論】胆嚢軸捻転は緊急手術を要するため急性腹症のひとつとして忘れてはならない重要な疾患である.正常胆嚢が同定出来ず異常な嚢胞性構造物が胆嚢である可能性を考慮することが大切なポイントと思われる.画像所見として胆嚢と胆嚢床との遊離あるいは接触面積の狭小・胆嚢の正中側または下方偏移・胆嚢頚部の狭小化と軸捻転の実質エコーの増強・造影CTにて肥厚した壁は増強効果を呈さないことが挙げられる.穿刺液が血性で総胆管が造影されなければ本疾患を鑑別に挙げる必要があると思われる.
索引用語