セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P433 ERCにて肝内胆管狭窄像を呈したアミロイドーシスの一例

演者 坂井良行(兵庫医科大学内科学肝胆膵科)
共同演者 岩田恵典(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 中野宏朗(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 山田大輔(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 片瀬竜司(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 吉川昌平(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 山本晃久(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 秦一美(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 池田直人(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 榎本平之(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 康典利(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 斉藤正紀(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 今西宏安(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 下村壯治(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 中村秀次(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 飯島尋子(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 西口修平(兵庫医科大学内科学肝胆膵科)
抄録 症例は生来健康な73歳男性平成19年2月頃よりYGTP130U/しと上昇近医にて精査受けるも特に異常は認めず.その後さらに肝胆道系酵素上昇し腎機能低下貧血も認め黄疸および全身倦怠感が出現してきたため精査目的にて7月5日当院入院となった.入院時の検査所見ではT-Bil 2.3m9/dlAST 72U/LALT73U/LALP 2391U/LVGTP 776U/しと肝胆道系酵素上昇を認めBUN 64mg/dlCRE 5.38mgldlHb 72mg/dlと腎不全および貧血も認めた.造影CTMRCPでの画像検査では肝臓および胆管には特記すべき異常所見は認め.なかったが造影超音波にて肝門部胆管の壁肥厚および胆管の狭小化を認め胆管病変の存在が疑われた精査のためERC施行したところ肝内胆管が枯れ枝状の狭窄を呈し原発性硬化性胆管炎(PSC)を疑う所見を認めた.更なる精査のため肝生検施行したところ門脈域の血管壁にアミロイド沈着およびリンパ球浸潤を認め肝アミロイドーシスと診断.腎生検でも同様の結果を認めた.尿中および血中よりBenceJones Protein認め多発性骨髄腫(MM)が疑われたため骨髄穿刺施行したところMMに矛盾しない結果であった以上の結果胆管狭窄を来たした原因はMMによるアミロイドーシスと考えられたがこの症例では肝臓および腎臓に沈着しているのはAA蛋白であり多発性骨髄腫により産生されているのはAL蛋白であることからアミロイドーシスとMMとの関与については今後さらなる検索が必要である.MMに対して透析導入後に化学療法導入する方針となっている.【結語】アミロイドーシスとはアミロイド線維蛋白が種々の臓器に沈着し様々な臨床症状を呈する疾患である.胆管病変についての報告は少ないが今回PSC様の枯れ枝状胆管狭窄を呈したアミロイドーシスの一例を経験したので報告する.
索引用語