セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P437 scirrhousな浸潤を呈した胆嚢管癌の一例

演者 水野浩志(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科)
共同演者 石橋潤一(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 濱本英剛(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 宮下祐介(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 李仁(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 羽根田晃(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 高林広明(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 三宅直人(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 三島利之(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 松田知己(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 中堀昌人(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 長南明道(仙台厚生病院・消化器センター消化器内科), 望月福治(仙台厚生病院・健康管理センター), 石山秀一(仙台厚生病院・消化器センター消化器外科), 山内淳一郎(仙台厚生病院・消化器センター消化器外科), 岩間憲行(仙台厚生病院・臨床検査センター病理部), 千場良司(仙台厚生病院・臨床検査センター病理部)
抄録 症例は84歳女性.平成19年8月初旬頃から黄疸を認めるようになり近医受診総ビリルビン上昇を伴う肝機能障害を認めた.引き続き施行した腹部超音波検査(以下US)にて総胆管の拡張と胆管内に結石様エコーを認めたため内視鏡的治療を勧められ当科紹介入院となった.入院後に施行したUSでは総胆管内に結石は認めず胆嚢の腫大と胆砂貯留ならびに胆嚢管内に腫瘍様エコー像を認めた.また周囲の肝十二指腸間膜内リンパ節の腫大も認めた.腹部CTでは総胆管の拡張と中下部胆管の劇烈厚様所見を認めた.また胆嚢管は著明に肥厚しており造影後期相で同部に濃染像を認めた.胆嚢管に古座を有する腫瘍性病変が疑われたため経皮的胆管造影を行ったところ胆嚢管は全体に辺縁不整硬化像を呈しており癌の可能性が考えられた.胆管壁の不整像は指摘困難であった.以上の所見から胆嚢管原発の癌を強く疑い当院消化器外科にて胆摘海外胆管切除リンパ節郭清(#12pab)ならびに胆道再建が施行された.切除された標本の病理所見では胆嚢管にscirrhousな間質形成を示す非充実性低分化腺癌の浸潤を認め腫瘍は胆嚢壁ならびに肝外胆管壁に進展していた.明らかな粘膜内癌の成分は無くほぼ全体が低分化腺癌から成っており胆道原発腫瘍としては稀な組織像を呈していた。
索引用語