セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
---|---|
タイトル | P445 右腹部皮下腫瘤を契機に発見された腹膜原発漿液性乳頭状腺癌の一例 |
演者 | 吉田清哉(富士市立中央病院外科) |
共同演者 | 大町貴弘(富士市立中央病院外科), 藤崎宗春(富士市立中央病院外科), 井廻良美(富士市立中央病院外科), 仲田健男(富士市立中央病院外科), 毛利貴(富士市立中央病院外科), 良元和久(富士市立中央病院外科), 長谷川拓男(富士市立中央病院外科), 梶本徹也(富士市立中央病院外科), 遠藤泰彦(富士市立中央病院臨床検査科病理) |
抄録 | 症例は64歳女性.右腹部皮下腫瘤を触知するとのことで当院受診診察時に踏とその右脇の腸重積手術創との間に径2cm弱の硬い皮下腫瘤を触れまた右下腹部に可動性を伴う弾性軟な径5cm大の腹部腫瘤を触知した.腹部CT検査腹部超音波検査にて皮下腫瘤は腹腔内と連続する軟部陰影として認められ右下腹部の腹部腫瘤は内部不均一な不整的な腹腔内腫瘤として認められた腹腔内腫瘤の周囲には腹水を認めた.また肝S7には境界不明瞭な径4cmの低濃度領域が認められ肝膿瘍が疑われたガリウムシンチ検査では右下腹部の腫瘤に一致してガリウムの集積西進を認めた.血液学的検査では異常を認めずCEAとCA19-9も正常範囲であったGIFCF施行するも異常は認めなかった.炎症性病変リンパ腫脂肪肉腫など考えられたが画像上確定診断にいたらず開腹腫瘤切除術を行った.混濁した腹水を認めた.腹腔内腫瘤は大網内に乳頭状の弾性軟な腫瘤として認められた.腹水細胞診にてCLASS 5腺癌との診断であった.腹腔内を検索したところ大網には同病変以外に多発性散在性に大小様々な同様の病巣が存在しその他肝表面(S7)骨盤卵巣S状結腸周囲皮下腫瘤直下などにも同様の病変を認めた.癌性腹膜炎の状態でありこれらの病変はいずれも転移性のものと考えられたが原発巣ははっきりしなかった.腹腔内腫瘤を含め大網切除を施行した.最終的に病理組織学的検査から卵巣原発か腹膜原発の漿液性乳頭腺癌との診断であったが卵巣には明らかな原発巣を認めなかったため腹膜原発漿液性乳頭腺癌と診断した.腹膜原発の漿液性乳頭腺癌は比較的まれな疾患でありここに報告する. |
索引用語 |