セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P449 早期胃癌に対するESD施行後の人工潰瘍に対するRebamipideの有用性の検討

演者 藤原昌子(神戸大学大学院医学系研究科消化器内科学)
共同演者 森田圭紀(神戸大学大学院医学系研究科消化器内科学), 豊永高史(神戸大学医学部附属病院光学診療部), 吉田優(神戸大学大学院医学系研究科消化器内科学), 久津見弘(神戸大学大学院医学系研究科消化器内科学), 井口秀人(神戸大学大学院医学系研究科消化器内科学), 東健(神戸大学大学院医学系研究科消化器内科学)
抄録 【目的】ESD施行後の人工潰瘍に対しては現在主にPPIや粘膜保護剤を用いた治療が行われているが潰瘍治癒における有用性の詳細な検討は少ないのが現状である.今回我々はESD施行後の人工潰瘍に対して本邦において胃炎胃潰瘍治療薬として汎用されているRebamipideのPPIへの上乗せ効果を前向きに比較検討したので報告する.【方法】ESDを施行したHpylori未除菌の早期胃癌患者19例を対象とした.術当日より2日後までPPI点滴静注を行いその後8週間を潰瘍治療期としPPI20mg/dayを投与するPPI単独群(以下単独群)とPPI20mg/dayにRebamipide300m9/dayを併用投与するRebamipide併用群(以下併用群)に無作為に割付けを行い前向きに検討した.潰瘍面積の縮小率後出血の有無潰瘍ステージ(崎田・三輪分類)病理組織所見(sydney updated system)により比較検討を行った.【結果】症例数は単独群10例併用群9例であった.年齢(平均値:単独群68.3歳併用群72.0歳)性別(単独群男性:女性8:2併用群6:4)部位(単独群U:M:L20%:50%:30%併用群U:M:L22%:22%:55%)には有意差を認めなかった.術直後の二黒面積では平均値;単独群1S63.9mm2併用群2087.2mm2と併用群で大きい傾向にあったが縮小率(治療開始後8週の潰瘍面積/術日潰瘍面積)は単独群で平均値20.3%併用群で6.936%と併用群で有意に縮小していた(p<0.0001)後出血は治療開始7日目に単独群併用群とも1封ずつにみられた.潰瘍ステージは治療8週後のSl以降への移行部は単独群で2例(20%)併用群で6例(67%)で併用群に多い傾向がみられたまた病理組織学的に炎症所見の改善は単独群で2例併用群で6例と併用群で多くみられた【結論】ESD後の人工潰瘍に対してPPIだけでなくRebamipideを併用した方が早期の治癒が期待できると考えられた。
索引用語