セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P453 進行・再発胃癌に対するpaclitaxelの使用経験

演者 水谷憲威(JA岐阜厚生連西美濃厚生病院外科)
共同演者 飯田辰美(JA岐阜厚生連西美濃厚生病院外科), 杉本舞子(JA岐阜厚生連西美濃厚生病院外科), 井原頌(JA岐阜厚生連西美濃厚生病院外科), 橋本高志(JA岐阜厚生連西美濃厚生病院外科), 宮田知幸(JA岐阜厚生連西美濃厚生病院外科)
抄録 【はじめに】進行・再発胃癌の予後は不良である.今回進行・再発胃癌に対してpaclitaxel(TXL:タキソール)を使用した症例について検討したので報告する.【対象】平成12年4月から平成19年3月までに当科でpacli-taxelを使用した6例について検討した.【結果】年齢は29~77歳平均58歳.全例男性.術前診断はstage 3が4例stage 4が2例.術前診断がstage3の症例(4例)に対しては定型手術が施行された.術後補助化学療法として1st lineはTS-12nd lineはpaclitaxelが選択された.術前診断がstage 4の症例(2例:1例は多発肝転移1例は癌性腹水)に対しては術前化学療法としてTS+CDDP療法が行われた後姑息手術(緩和手術)が施行された術後に2nd line以降の化学療法としてpaclitaxelが選択された.手術は幽門側胃切除術4例胃全摘術1例胃空腸吻合術が1例であった.術前診断がstage 3と思われた4例に対してD2郭清が行われた(3例はn2(+)1例はn3(+)であった).病理組織型は低分化または未分化型癌であった.進行度はstage 3Aが1例stage 3Bが2例stage 4が3例であった.根治度はBが3例Cが3例であった. Paclitaxelの投与方法は6例中5例はpaclitaxel単独weekly投与法(3投1休)で残りの1例はTS+TXL療法が選択された. Paclitaxelの選択理由は1st lineでPDとなったためが1例2nd・lineとして計画的に使用が1例癌性腹水の出現が4例であった.転帰は全例が死亡.生存期間はstage 3症例(3例)では28~48ヶ月(平均39ヶ月)stage 4症例(3例)では9~14ヶ月であった(平均11.8ヶ月).癌性腹水が貯留した症例(4例)に対するpacli-taxelの使用期間は4~6コースで癌性腹水出現から死亡までの期間は8~13ヶ月(平均10ヶ月)であった.【結語】Paclitaxe1は症例によって腹水を減量させ延命につながる効果を発揮することがあると思われた.
索引用語