セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P463 健常人に発症した胃粘膜下血腫の1例 |
演者 | 大田悠司(浜松労災病院消化器科) |
共同演者 | 菊山正隆(浜松労災病院消化器科), 笹田雄三(浜松労災病院消化器科), 松橋亨(浜松労災病院消化器科), 仲程純(浜松労災病院消化器科) |
抄録 | 【症例】66歳男性.【主訴】心窩部痛【既往歴】特記すべきことなし【現病歴】2日前より嘔気が出現し翌日より心窩部痛が出現した.経過観察するも症状改善認めず当院当科受診し同日精査加療目的にて入院となった.【理学所見】体温:36.8℃165.5cm52.kg心窩部に圧痛を認める.【入院時検査所見】WBC 16000ptLHb 9.7Plt 27.3万/pLT.Bil O.9mg/dlGOT 24U/LGPT 21U/LALP 220U/LG-GTP 52U/LS-Amy176U/LCRP O.7mg/dl BS 105mg/dlCRE O.7BUN 14PT 93 O/oAPTT(Sec)34.1 sec.【腹部造影CT】胃前庭部周囲は脂肪織濃度の上昇を認め胃内に突出するように径約50x3mmの壁の肥厚があり内部は単純相でやや高吸収で均一であった.造影効果は認めなかった.【上部消化管内視鏡検査】胃前庭部前壁に約30~40mm大の半球状の腫瘤性病変を認めた.表面は平滑で胃粘膜薄く覆っており内部に赤黒色の血腫が透見できた.【経過】上部消化管内視鏡像腹部CTより胃粘膜下血腫診断した.症状改…善傾向を認めまたvita1も安定していたためPPI胃粘膜保護剤投与にて経過観察とした.症状炎症所見はすぐに改善を認め病変は血腫が表面粘膜上皮と共にはがれ大きな潰瘍となりその後通常の胃潰瘍と同様に経時的に改善を認めた.同潰瘍は生検にて明らかな異常は認めなかった.原因として自己免疫性疾患や血液疾患血管性病変を疑ったが明らかな出血傾向や自己免疫性疾患を疑わせる所見を認めずまた第15白日に腹部血管造影検査を施行するも明らかな異常所見は認めなかった.第28病日退院となり現在再発なく外来通院中である.【考察】文献より胃粘膜下血腫の原因として血小板減少性紫斑病やEhlers-Danlos症候群のような先天性疾患での報告はある.しかし健常人での報告は非常に少なく稀であると考え報告する. |
索引用語 |