セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
---|---|
タイトル | P465 食道裂孔ヘルニアをともなう左胃動脈仮性瘤破裂による左縦郭胸腔内血腫の1例 |
演者 | 三朝博仁(東海大学医学部付属大磯病院・外科) |
共同演者 | 大谷泰雄(東海大学医学部付属大磯病院・外科), 數野暁人(東海大学医学部付属大磯病院・外科), 石井正紀(東海大学医学部付属大磯病院・外科), 伊東功(東海大学医学部付属大磯病院・外科), 木勢佳史(東海大学医学部付属大磯病院・外科), 岩田美郎(東海大学医学部付属大磯病院・画像診断科), 幕内博康(東海大学医学部・外科系・消化器外科) |
抄録 | 今回病態の理解に困惑した食道裂孔ヘルニアをともなう左胃動脈仮性瘤破裂による左縦郭・胸腔内血腫の1例を経験したので報告する症例は88歳女性.早朝からの腹痛を主訴に当院救急外来を受診した.来院時意識清明.血圧143/62.腹部を全体的に痛がるが腹膜刺激症状はなし膳左側に大動脈の拍動を触知したため造影CT scanを行ったt画像上石灰化を伴う著明な腹部大動脈瘤を認めるものの解離の所見は見られなかった.また左胸腔内には食道裂孔ヘルニアによって胃が大きく滑脱していたが周囲に炎症を示唆する所見は認めずtその他にも特記すべき所見は見られなかった症状が軽快したため帰宅となったが夜間になり嘔吐出現意識状態も低下したため再度救急外来搬送となった.2回目の来院時顔色不良冷汗著明.血圧70台であり急速輸液を開始した.単純CT scanを行ったが腹部大動脈瘤に変化は見られず.腹水などの出現も見られなかった.左胸腔には前回見られた胃泡は消失しほぼ均一なlow density areaが広がってみられた.周囲にはfree airや胸水の出現を認めなかったが特発性食道破裂などを念頭に経鼻胃管チューブからの上部消化管造影を行ったところ胃は横隔膜よりも尾側のレベルに存在し腹腔内に還納されていることが確認された.またt上部消化管から造影剤の漏出は描出されなかった.集申治療室にて全身管理を開始12時間後の造影CT scanにて左胸腔内のlesionは血腫であると考えられたが出血部位・責任病変は容易に同定されなかった.その後腹部血管造影を施行左胃動脈食道枝の仮性瘤破裂による左縦郭胸腔内への出血であることが判明同動脈をコイル塞栓し止血を得た.検索し得る限りでこの様な症例の報告はみられず経時的な画像の変化を含め若干の文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 |