セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P471 原発性胆汁性肝硬変に合併した炎症性腸疾患の2例 |
演者 | 新井修(倉敷中央病院消化器内科) |
共同演者 | 片山幸子(倉敷中央病院消化器内科), 堤康一郎(倉敷中央病院消化器内科), 平尾謙(倉敷中央病院消化器内科), 三好正嗣(倉敷中央病院消化器内科), 毛利裕一(倉敷中央病院消化器内科), 松枝和宏(倉敷中央病院消化器内科), 山本博(倉敷中央病院消化器内科) |
抄録 | 【はじめに】潰瘍性大腸炎(UC)の肝胆道系合併症として原発性硬化性胆管炎(PSC)の頻度は比較的高率であるが原発性胆汁性肝硬変(PBC)の合併例は比較的まれで合併頻度特徴など不明な点が多い.今回我々はPBCと炎症性腸疾患を合併した2例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.【症例】症例1は64歳男性.健診で肝機能異常を指摘された2004年7月の肝生検で慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)およびgranu・lomaを認めScheuer分類stage IのPBCと診断しUDCA600mg内服でYGTPは低下した. PBCと診断1年3ヵ月後より6-8行/日の血便を認め下部消化管内視鏡検査(CF)にて直:腸にびまん性の発赤びらんを認めた.直:腸炎型UCと診断しmesalazine 2250mg内服と1g注腸併用を開始した症状改善後mesalazine中止により一度UCが再燃したが薬物療法再開後はPBCUCともに病勢は安定し経過良好である.症例2は38歳女性.2003年他院で肝生検にてPBCと診断された. PBCと診断約2年後の2005年5月より発熱関節痛下痢血便が出現し精査目的にて7月当院入院した.CFにて回腸末端に発赤盲腸から直腸まで血管透見が消失し特に上行結腸では縦走潰瘍や穎粒状粗造粘膜が見られ深部大腸優位に病変を有す炎症性腸疾患であった.mesalazine 1500mg内服で症状は改善し以後経過良好である.【考察】PSC合併UC例は全大腸炎型あるいは右側大腸優位であり非典型的UCであることが多いがPBC合併UC例は左側大腸炎型~直腸炎型でt典型的なUC像をとることが多いと報告されている今回報告例は対照的な内視鏡像を呈するPBC合併炎症性腸疾患でありPSC合併UCPBC合併UCといった自己免疫性胆管疾患と炎症性腸疾患の合併を考える上で興味深い症例と考えられた. |
索引用語 |