セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P473 弟に潰瘍性大腸炎の家族歴を有しTurner症候群に合併したCrohn病の1例 |
演者 | 村上佳世(札幌医科大学第一内科) |
共同演者 | 田中浩紀(札幌医科大学第一内科), 一色裕之(札幌医科大学第一内科), 五十嵐央祥(札幌医科大学第一内科), 長谷川由佳(札幌医科大学第一内科), 中垣卓(札幌医科大学第一内科), 細川雅代(札幌医科大学第一内科), 山下健太郎(札幌医科大学第一内科), 後藤啓(札幌医科大学第一内科), 山本博幸(札幌医科大学第一内科), 有村佳昭(札幌医科大学第一内科), 篠村恭久(札幌医科大学第一内科), 古畑智久(札幌医科大学第一外科), 平田公一(札幌医科大学第一外科) |
抄録 | 症例は26歳女性.既往歴は10歳時にTurner症候群(45X/46XiX(q))家族歴は弟が全大腸炎型潰瘍性大腸炎(UC)と診断され大腸全摘除術が施行されている.現病歴は1993年より続く炎症反応高値の精査のため1997年8月大腸内視鏡検査を施行.盲腸からS状結腸にかけて縦走潰瘍を認め生検で非乾酪性肉芽腫を認めた上部消化管に異常は認めず大腸型Crohn病(CD)と診断され5-ASA内服を開始した.同年9月増悪を認めたが完全静脈栄養・PSL 40mg/日により改善した.以後増悪を認めずに経過していたが炎症反応の軽度:高値は持続しPSLは5~10mg/日の増減を繰り返していた.2003年1月より6-MP 30mg内服を開始同年7月PSL中止可能となったが2004年6月より横行結腸の狭小化と上行結腸の狭窄が出現.徐々に狭窄症状の増悪を認め2007年6月には横行結腸の狭窄が高度となり狭窄部より口口腸管に拡張が出現したため同年8月2日当院第一外科にて結腸亜全摘術・回腸嚢S状結腸吻合が施行された.切除標本では盲腸からS状結腸口側にかけて連続して敷石像と縦走潰瘍を認めた.病理組織学的には全層性の炎症細胞浸潤と非乾酪性肉芽腫を認めCDに矛盾しない所見であった.同年8月24日よりin・fliximab 5mg/kgを開始しているが残存腸管に再燃は認めていない.本邦におけるCDとUCの家族内発症は比較的少ないとされこれまでに15例が報告されている.炎症性腸疾患(IBD)家族内発症においてはHLAをはじめとした遺伝的素因が指摘されておりTumer症候群に合併するBDにおいてはX染色体異常との関連が指摘されているが本邦においてIBDの家族内発症とTurner症候群の合併を同時に認めた報告は我々の検索した限りでは自験例のみである今回我々は弟にUCの家族歴を有しTurner症候群に合併したCDの1例を経験したので報告する |
索引用語 |