セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P478 クローン病に合併した小腸結石をシングルバルーン小腸内視鏡により採石しえた一例

演者 落合康利(虎の門病院消化器内科)
共同演者 布袋屋修(虎の門病院消化器内科), 菊池大輔(虎の門病院消化器内科), 櫻田智也(虎の門病院消化器内科), 中村仁紀(虎の門病院消化器内科), 林武雅(虎の門病院消化器内科), 平野直樹(虎の門病院消化器内科), 三谷年史(虎の門病院消化器内科), 宮田義史(虎の門病院消化器内科), 飯塚敏郎(虎の門病院消化器内科), 橋本光代(虎の門病院消化器内科), 矢作直久(虎の門病院消化器内科)
抄録 小腸結石は比較的稀な疾患で診断が確定してもその部位:的特性から主に外科的治療が選択されてきた.今回我々はシングルバルーン小腸内視鏡にて内視鏡的に採石しえた小腸結石の一例を経験したので報告する.【症例】41歳女性【既往歴】十二指腸潰瘍【現病歴117歳時に開腹手術腸切除術施行し小腸型クローン病と診断された.2004年のCFによる逆行性小腸造影では小腸下部に狭窄部位を認めたが自覚症状はなくEDと5-ASA内服にて外来経過観察されていた.2007年8月突然小腸閉塞を発症し入院したがイレウス管による加療で改善した。入院時の腹部レントゲンCT検査及びイレウス管造影にて前述の狭窄継上に20㎜澱の纈が疑われた.病態として狭窄部にうったいした腸液により結石が形成もしくは増大し狭窄部に嵌頓することによって腸閉塞を発症することが考えられた。治療としては狭窄部が長いことから腸切除及び結石除まが根治的とは思われたが腸切除術をすでに施行されているため短腸症候群となる可能性が考えられた.クローン病による狭窄部は内科的加療にてコントロール可能であると判断し腸結石のみ除去するためシングルバルーン小腸内視鏡(オリンパス社製)による採石を試みることにした.経口的にアプローチしたところ腸管の癒着のためか深部挿入には難渋したが狭窄部直上に全周性の帯状潰瘍を認め2つの病変の間に2x2×1cmの黒色結石を確認した.異物回収ネットを使用し透視下に回収した.結石分析ではシュウ酸カルシウム結石であることが判明した.従来外科的治療が選択されてきた小腸結石に対しより非侵襲的に摘除しえる可能性が示された、
索引用語