セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P488 大腸癌における5FUS-1抗癌剤感受性試験と術後化学療法

演者 杠葉良(日本医科大学武蔵小杉病院消化器病センター)
共同演者 徳永昭(日本医科大学武蔵小杉病院消化器病センター), 千原直人(日本医科大学武蔵小杉病院消化器病センター), 吉野雅則(日本医科大学武蔵小杉病院消化器病センター), 尾形昌男(日本医科大学武蔵小杉病院消化器病センター), 田尻孝(日本医科大学外科), 麻生定光(日本医科大学老人病研究所生化学部門), 太田成男(日本医科大学老人病研究所生化学部門)
抄録 (背景)抗癌剤感受性予測により癌の個別化治療が可能となる.本研究では進行大腸癌組織に5FUS-1感受性を擬した抗癌剤感受性試験を施行その有用性について検:画した.(対象と方法)手術0際Stage23の進行大腸癌の癌腫部を無菌的に採取.5FUS-1抗癌剤感受性試験をCD-DST法にて施行した.薬剤濃度は5-FU単独=4.Opg/ml/120h5-FU:4.Opg/ml+CDHP:8.Oμg/ml/120h5-FU単独:2」Dμg/ml/120h5-FU:2.Opg/ml+CDHP:4.0μg/ml/120hを用いた.感受性判定はInhibition rate(IR)50%以上を感受性ありとした.また2004年12月から2007年3月までに当院で治癒手術を施行した大腸癌症例をA群=IRが50%以上で術後5FUまたはS-1を投与した群(n=12)B群:IRが50%以下で術後5FUまたはS-1を投与した群.(n=10)C群:感受性試験を施行せず術後5FUまたはS-1を投与した群(n=45)に分けて再発率を比較検討した.(結果)1.5FUS-1抗癌剤感受性試験大腸癌47例について施行.成功率は89.3%であった.増殖抑制率50%以上は5FU単独群41.5%5FU+CDHP群46.2%.増殖抑制率の平均は各々47.9%49.3%でCDHP添加による感受性の上乗せ効果を認めた(p=0.Ol).術後再発率はA群:O/12(0%)B群:2/10(20。0%)C群:3/45(6.7%)、 B群での再発症例2例を見ると症例1:5FU18.7%5FU+CDHP25.2%症例2:5FU33.0%5FU+CDHP35.4%とIRが非常に低値であった.(結論)大腸癌における5FUS-1抗癌剤感受性試験は実用的である.抗癌剤感受性試験の結果から術後患者の再発率などが予測できる期待がある.
索引用語