セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P490 Patient controlled analgesia(PCA)を用いた80歳以上高齢者大腸癌の周術期管理-各年代との比較-

演者 森義之(山梨大学第一外科)
共同演者 飯野弥(山梨大学第一外科), 三井文彦(山梨大学第一外科), 日向理(山梨大学第一外科), 岡本廣拳(山梨大学第一外科), 藤井秀樹(山梨大学第一外科)
抄録 【目的】増加する高齢者消化器癌手術の問題点は高率な併存症や術後合併症の周術期管理と言われ低侵襲手術の必要性が議論されるしかし健常な高齢者が増加しているから高齢化しているのであり手術侵襲を控えるべきなのか検討が必要である周術期管理で術後痺痛管理は重要であるが進歩の著しい術後疾痛管理を含めて手術侵襲を評価した報告は少ない.術後痔痛管理にPatientControlled Analgesia(以下PCA)を用いた開腹大腸癌手術症例の周術期を年代別に比較し80歳以上大腸癌症例の手術適応を検討した.【対象】2005年4月から2006年12月までに当科で術後に硬膜外PCAを用いた開腹大腸癌手術症例103例。結腸癌66例直腸癌37例80歳以上群(以下E群結腸12例直腸8例)70歳以上80歳未満群(以下M群結腸25例直腸10例)70歳未満群(以下Y群結腸29例直腸19例)に分類した.【成績】結腸癌のE群で手術時間が有意に短かったが結腸癌直腸癌共にStage郭清度根治度出血量で山群間に有意差は認めなかった.各誌間で在院日数術前術後在院日数飲水食事。歩行開始の各日数排ガス日数硬膜外カテーテル抜去日数に有意差を認めなかった.直腸癌のE群で胃管抜去が有意に早かった平均歩行開始日数は1.3-1、8日平均飲水開始.日数はLO-1.6日平均食事開始日数は1.8-32日であった.術前呼吸機能低下した症例はE群で有意に多かった.術後肺炎を各年代に1現ずつ認めたが術前呼吸機能とは関係なかった.【結論】結腸癌のE群で手術時間が有意に短かったが結腸癌直腸癌ともに巨群間で郭清度根治度に有意差はなく術後経過に有意差を認める項目はなかった.80歳以上高齢者であっても大腸癌に対しては根治性を損なうことなく病期に合わせた手術を施行してもPCAを用いることで術後早期に離床がすすみ術後合併症を発症することなく他の年代と同様に退院が可能になると考えた.
索引用語