セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P493 大腸腺腫の発生と血清脂質・動脈硬化との関連性について(第2報)

演者 石川尚之(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科)
共同演者 藤田美貴子(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科), 古市有子(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科), 久保木友子(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科), 志村和政(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科), 竹内英津子(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科), 堀田順子(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科), 新見晶子(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科), 三坂亮一(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科), 前田淳(東京女子医科大学附属成人医学センター), 重本六男(東京女子医科大学附属青山病院消化器内科)
抄録 【目的】これまで高感度CRP高値は大腸腺腫の発生のリスクになると報告してきた.最近大腸癌は存在部位により遺伝子の関与に違いがあるとの報告もあり今回大腸腺腫と血清脂質高感度CRPとの関連性について部位別異型度別に検討した.【対象】2005年6月から2006年8月までの大腸内視鏡検査を施行した大腸腺腫176例(男女比3:L平均年齢6L8歳)を対象とした.また大腸腺腫や癌を認めない259例(男女比3.1:1平均年齢60.8歳)を対照とした.【方法】大腸腺腫について血清脂質検査と高感度CRP測定を行い部位別異型度別年齢別男女別にANOVA分析を用い比較検討した.【結果】大腸腺腫と血清脂質T-C/HDL-C比との間には対照と比較して有意差は認めなかった.高感度CRPでは大腸腺腫がO.114±0.lmg/d1(対照:0」D73±0.09mg/dl)と有意に高値であり特に男性では大腸腺腫がO128±0.14mg/dl(対照:0.077±0.09mg/dl)と有意に高値であった.年齢別では50歳未満51から60歳までは有意差は認めなかったが60歳代でO.135±0.148mg/dl(対照:O.053±0.064mg/dl)70歳以上で0136±0.135mg/dl(対照:0.064±0.069mg/dl)と有意に高値であった異型度別に検討すると低異型度で0.287±0.120mg/dl高異型度で0.118±0.129mg/dlと対照の0.066±O.082mg/dlに比べ有意に高値であり高異型度は低異型度に比し有意に高値であった.これを年齢別に検討すると60歳代(低異型度:α134±0146mg/dl高異型度:0.345±0.120mg/dl)71歳以上(低異型度:0.139±0.143mg/d1高異型度:0.234±O.140mg/dDにおいて高異型度は低異型度に比して有意に高値であった.【結論】高感度CRP高値は大腸腺腫におけるリスクファクターであり特に男性60歳以上高異型度腺腫との関連性が示唆された.
索引用語