セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P494 独自のスコアを導入することによる有効な大腸癌検診を目指して

演者 坂本輝彦(東京女子医科大学東医療センター検査科)
共同演者 加藤博之(東京女子医科大学東医療センター検査科), 二宮栄司(霞ヶ関ビル診療所内科), 大矢敏裕(小千谷総合病院外科消化器科), 多胡賢一(小千谷総合病院外科消化器科), 山田理恵子(東京女子医科大学東医療センター検査科), 角田千尋(東京女子医科大学東医療センター検査科), 芳賀駿介(東京女子医科大学東医療センター検査科)
抄録 【目的】metabolic syndrome(MS)の患者には大腸腫瘍が高頻度で合併するとの報告を考慮し大腸癌検診を行うのは有意義と考え独自のGastrointestinal MetabolicSyndrome Score(GIMScore.以下スコア)を参考とし健診例を中心に検討する【対象】以下の2群である.1)便潜血反応(FOB)陽性群:2005年4月~2006年9月に健診で全大腸内視鏡検査(TCS)を施行したFOB陽性63例(男性52女性11平均51β歳)2)FOB陰性群:2006年4月~2007年3月にFOB陰性でTCSを施行した健診受診者89例(男性81女性8平均56.7歳)【方法1健診結果のBodymass index(BMI)血圧中性脂肪HDLコレステロール空腹時血糖値の5項目につき本邦のMSの診断基準を参考にしそれぞれの数値により0~2(0:正常範囲1:軽度異常2:異常)の3段階にスコア化(疾患治療中の例は1を加える)し合計数値を評価した.TCS結果はpit pattern診断後内視鏡治療を行った治療例と治療を行わなかった非治療例に分け検討した統計学的検討はMann-Whit-ney U testおよびX2検定を用いp<005で有意差ありとした【成績】1)スコア結果:治療例/非治療例でスコアの平均はFOB陽性群で190/O.80陰性群で1.89/1.58で治療例で有意に高かった.2)治療例の結果:治療例数はFOB陽性群で22(癌2腺腫20)陰性群で9(全例腺腫)であったスコア別の治療例の割合(%)はFOB陽性群/陰性群で0:20.0/5.01:29、4/6.92:400/14.33以上:72.7/158と両個とも2以上で割合が増加しまた癌2例はともにスコアが2であった.3)スコア陽性基準:以上の結果を考慮し2以上をスコア陽性とした【結論】1)FOB陰性例であっても陽性としたスコア2以上ではTCS施行の意義があると考えた。2)本スコアは算出が容易であり大腸腫瘍性疾患の補助診断に利用しうると思われた.
索引用語