セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P497 上行結腸に区域性病変を認めた上腸間膜動脈閉塞症の1例 |
演者 | 渡邉隆(福岡大学消化器内科) |
共同演者 | 青柳邦彦(福岡大学消化器内科), 森田勇(福岡大学消化器内科), 前田和弘(福岡大学消化器内科), 江口浩一(福岡大学消化器内科), 西村宏達(福岡大学消化器内科), 冨岡禎隆(福岡大学消化器内科), 酒井真志(福岡大学消化器内科), 山口真三志(福岡大学消化器内科), 向坂彰太郎(福岡大学消化器内科) |
抄録 | [緒言]上腸間膜動脈閉塞症は心臓由来の塞栓子などにより腸管虚血壊死を起こし多くは緊急手術を要する予後不良の疾患と言われている.[症例]65歳女性.2007年8月心房細動に対してアブレーション治療を施行.その直後より著明な右腰背部痛が出現38度台の発熱およびCRP 20.Omg/dlと高度の炎症所見を認めた.緊急CT検査にて上行結腸に著明な壁肥厚および脂肪織の混濁を認めた.その後保存的加療にて症状は軽快しCRPも減少傾向を示した.第7病癖に下部消化管内視鏡検査を施行したところ上行結腸遠位側に発赤浮腫を伴う区域性の広範な潰瘍とともに一部縦走傾向を示す小潰瘍を認めた.第14病日に行った注腸造影では浮腫潰瘍および偏側性変形を認めた.以上本症例はアブレーション治療を契機に発症し画像所見では著明な浮腫潰瘍を区域性の変化として示したため上腸間膜動脈閉塞症による上行結腸の虚血性病変と考えられた.上腸間膜動脈閉塞症は小腸病変に比べ大腸病変が少ないことそして重症例では緊急手術となることが多いことより大腸病変をX線内視鏡的に観察した報告は少ない.今回我々は保存的加療にて軽快した上腸間膜動脈閉塞症の1例を経験したので注腸造影および内視鏡による経時的所見を含め報告する. |
索引用語 |