セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P498 シェーグレン症候群を合併し腸閉塞を併発した多発性腸間膜脂肪織炎の一例 |
演者 | 柿本一城(大阪医科大学第二内科) |
共同演者 | 年名謙(大阪医科大学第二内科), 阿部洋介(大阪医科大学第二内科), 岡田俊彦(大阪医科大学第二内科), 能田貞治(大阪医科大学第二内科), 石田久美(大阪医科大学第二内科), 川上研(大阪医科大学第二内科), 井上拓也(大阪医科大学第二内科), 村野直子(大阪医科大学第二内科), 森田英次郎(大阪医科大学第二内科), 村野実之(大阪医科大学第二内科), 樋口和秀(大阪医科大学第二内科), 栗栖義賢(大阪医科大学第一病理), 江頭由太郎(大阪医科大学第一病理), 芝山雄老(大阪医科大学第一病理), 田中慶太郎(大阪医科大学一般消化器外科), 奥田準二(大阪医科大学一般消化器外科), 谷川允彦(大阪医科大学一般消化器外科) |
抄録 | 症例は70歳代女性平成19年6月に篭耳下に腫瘤を認め慰霊耳鼻科にて切除術を施行された.病理診断は慢性耳下腺炎であり退院後より口腔乾燥症状が出現し血液検査にてシェーグレン症候群と診断された.7月末頃より食欲不振が出現したため当院を受診し腹部CTにて右側腹部に腫瘤像および左胸膜肥厚左胸水を認め精査目的にて8月10日に入院となった.入院時はWBC:16860/pLCRP:14.8mg/dしと炎症反応が著明であり38度台の発熱および左側腹部痛を認め抗生剤を適宜変更して投与したが改善を認めなかった.大腸内視鏡検査(CS)では回盲部にSMT様の巨大腫瘤をまた脾湾曲部に約2/3周を占める発赤粘膜と狭小化を認めたが生検結果はいずれも非特異的炎症であった.数日後の注腸検査では脾鼻曲に4cmにわたる全周性の狭窄像を認め回盲部より口軽は描出されなかった.Gaシンチでは左横隔膜下と右下腹部に異常集積が存在しさらに骨盤内左側にも集積を認めた.さらに数日後には脾奪曲の狭窄により腸閉塞を来たし経肛門的ileus tubeの挿入を要した.結核を含めた各種培養検査等を行ったが確定診断は得られず腹腔鏡下に腸間膜生検回腸人工肛門造設術を行った.腹腔内の観察では盲腸から上行結腸横行結腸から脾奪曲を経て直腸S状部までの腸間膜が著明に肥厚しており生検にて腸間膜脂肪織炎と診断した.プレドニン30mg/dayの内服を開始したところ炎症反応臨床症状とも急激に改善し各種検査にて回盲部の腫瘤は消失し脾弩曲の狭窄も改善した.今回我々はシェーグレン症候群に合併し腸閉塞を併発した多発性腸間膜脂肪織炎の稀な一例を経験した. |
索引用語 |