セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
---|---|
タイトル | P508 当院におけるエンテカビルの使用経験-投与初期の効果をラミブジンと比較して- |
演者 | 高畠弘行(福山医療センター内科) |
共同演者 | 坂田達朗(福山医療センター内科), 渡辺一雄(福山医療センター内科), 池田昌絵(福山医療センター内科), 合原大博(福山医療センター内科), 藤原敬士(福山医療センター内科), 池田房雄(福山医療センター内科), 森川民也(福山医療センター内科), 寺尾正子(福山医療センター内科), 村上敬子(福山医療センター内科), 友田純(福山医療センター内科) |
抄録 | 【目的】B型肝炎に対しエンテカビルが保険適応となり1年が経過したその優れた抗ウィルス効果と耐性ウィルスの出現頻度の低さから現在B型肝炎に対する抗ウィルス薬の第一選択と考えられている.一方ラミブジンはその優れた抗ウィルス効果の一方耐性ウィルスの出現が問題であった.今回エンテカビルの投与初期の効果とラミブジンの初期効果を比較しエンテカビルを長期投与を行う際の留意点を検討した.【方法】当院においてエンテカビルが初回投与された16例(ETV群)とうミブジンが投与された19例(LAM群)につき投与初期1年間の各種データの推移を比較検討した.【結果】ETV群は男性10例女性6例年齢50.5±10.6歳HBeAg陽性9例HBV-DNAは投与前6.6±1.1ALTは投与前1075±95.5LAM群は男性13例女性6例年齢47.0±13.7歳HBeAg陽性9例HBV-DNAは投与前6。6±0.9ALTは投与前107.3±89.6であった.経過中のHBV-DNAの陰性化率はETV群で1ヶ月6.3%3ヶ月46.1%6ヶ月76.9%1年833%.LAM群では同様に5.3%21D%47.3%73.7%であった.いずれの群もALT値は速やかに低下しalb低値症例においては改善傾向を認め多くの症例で血中AFP濃度の低下も確認されたLAM群では1年間で19例中3例にBreakthrough(BT)を認めBTを来たさなかった症例においてもHBV-DNAが変動を示す症例が2例認められた.一方ETV群がらBTを来たした症例はみられずHBV-DNAの再燃も認めなかった. LAM群でHBV-DNAの変動を示した2例のうち1例は後にBTを来たし1例は一過性のBTを認めた.【結論】B型慢性肝疾患に対するエンテカビルはラミブジンに比しより良好な抗ウィルス効果を示し現在までBTは認めていないLAM群ではBTを来たす前にHBV-DNAが変動を示す症例が認められた.エンテカビルが投与されている症例も今後HBV-DNAの推移に留意しながら経過観察を行う必要性が示唆された. |
索引用語 |