セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P510 B型肝炎に対する核酸アナログ治療中止時のHBコア関連抗原およびHBV RNA量と肝炎再燃との関係 |
演者 | 松本晶博(信州大学消化器内科) |
共同演者 | 槙昇((株)先端生命科学研究所), 吉澤要(信州大学消化器内科), 一條哲也(信州大学消化器内科), 梅村武司(信州大学消化器内科), 田中直樹(信州大学消化器内科), 新井薫(信州大学消化器内科), 小松通治(信州大学消化器内科), 白川晴章(信州大学消化器内科), 城下智(信州大学消化器内科), 田中榮司(信州大学消化器内科), 清澤研道(信州大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】B型慢性肝炎に対し核酸アナログ製剤を投与するとHBV DNAは低下しALTは沈静化するが治療中止により高率にvirological breakthrough(VB)とそれに伴うALT再上昇が見られる.今回我々は中止時の各種HBVウイルス量定量系を測定することによりこれらを予測できるかどうか検討した.【方法】対象は2004~2007年までの間にラミブジンまたはエンテカビル治療を中止・中断した12例(男性:女性=7:5)でのべ15回の中止・中断につき検:討した.中止時のHBV DNAHBVコア関連抗原(HBcrAg)HBV RNAおよびHBcrAgを治療開始時のHBV DNAとの比率で補正した補正HBcrAg(a(lj-HBcrAg)を測定した【成績】中止時の各検査の中央値はHBV DNA<2.6(〈2.6~6.1)log copies/mlHBcrAg 4.5(2.7’v56)log U/mladj-HBcrAg 52(2.9’v65)log U/mlHBV RNA3.1(<2.0~62)log copies/mlであり中止からVBまでの期間は1.5(0.9~5.6)ヶ月ALT再上昇までの期間は31(1.0~14.3)ヶ月であった.再上昇時のALTは47(28~317)IU/1であった. VBまでの穂懸は中止時のHBV RNAと反比例していたが(r=一〇.786p=O.007)他の検査とは相関が見られなかった. ALT再上昇の時期についてはいずれの検査値も相関が見られなかった.ALT再上昇時のDNA量はadj-HBcrAgと正の相関が見られたが(r=O.689p=O.028)他の検査とは相関が見られなかった.再上昇時のALTは中止時のHBcrAg(r=O.462p =O.179)およびadj-HBcrAg(r=O.474p=O.166)と相関する傾向が見られた【結論】HBV RNAを測定することにより治療中止後のVBの時期を予測できたALT再上昇時のHBV DNA量は中止時HBcrAgを治療開始時のHBV DNAとの比率で補正することにより予測可能であったまた再上昇時のALTの値も中止時のHBcrAgにより類推することができる可能性が示唆された. |
索引用語 |