セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P511 当院におけるB型慢性肝炎にたいする核酸アナログ投与例の検討
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演者 |
中村仁美(日本大学医学部消化器肝臓内科) |
共同演者 |
松村寛(日本大学医学部消化器肝臓内科), 森山光彦(日本大学医学部消化器肝臓内科) |
抄録 |
当院では2001年からB型慢性肝炎に対してラミブジン投与による抗ウィルス療法を行なっており各種核酸アナログ製剤発売から現在にいたるまで投与を継続している症例において治療効果発癌抑制耐性株の出現とその対策について検討したので報告する.症例は全部で48例平均年齢48.4歳(男性36例平均年齢r8.5歳女性12例平均年齢48.4歳)であった、初回ラミブジン投与が38例投与前HBV DNAは平均6.4 Log copy/mlALT 1951U/mtであった.耐性株の出現が39.0%(38例中15例)認めたためアデホヴィル併用5例(13%)もしくはバラクルードに10例(26%)変更したラミブジン開始からアデホヴィル併用までの平均年数は24年であった.ラミブジンからエンテカヴィルへ変更:までの平均年数は1.7年であったt現在までアデポヴィル併用症例は平均観察期間1.5年であるが耐性株の出現は認めていない.エンテカヴィルへの変更症例のなかで1例無効であった.エンテカヴィル単独投与例は10例で投与前HBV DNAは5.7 Log copy/mlALT 2601U/ml平均投与期間は0.9年であるが現在のところ耐性株の出現は認めていない.現在まで各核酸アナログ製剤投与に伴う重篤な合併症は無く耐性株の出現による急性増悪も認められなかった.エンテカヴィルの発売開始から1年が経過し単独投与した大部分の症例において肝機能に改善が認められDNA量も検出感度以下となっている.またラミブジン耐性症例に対してエンテカヴィルへ変更した場合においても大部分は有効であったが中にはエンテカヴィル無効症例の出現がすでに認められており今後ラミブジンアデポヴィル併用への変更を検討中である.核酸アナログ投与開始後に肝細胞癌が出現した症例は1例あるが現在肝動脈塞栓術を中心に治療をつづけ抗ウィルス療法を継続中である今後は発癌抑制を中心とした長期予後改善を目指すためにB型慢性肝炎に対しては更に抗ウィルス療法を積極的に行なうことが必要であると考えられた |
索引用語 |
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