セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P514 秋田県農村部における人間ドッグにおける生活習慣病脂肪肝の疫学調査

演者 渡辺誠太郎(秋田労災病院内科)
共同演者 米田正人(横浜市立大学消化器内科), 日暮琢磨(横浜労災病院消化器科), 内山崇(町田市民病院消化器科), 酒井英嗣(秋田労災病院内科), 加藤孝征(横浜市立大学消化器内科), 河村晋平(秋田労災病院内科), 佐々木亨(秋田労災病院内科), 上小牧憲寛(秋田労災病院内科), 進藤健一(秋田労災病院消化器科), 渡辺大亮(秋田労災病院消化器科), 中島淳(横浜市立大学消化器内科)
抄録 【目的】食生活の欧米化に伴い生活習慣病の罹患率は急増し近年では内臓脂肪型肥満を中心に糖尿病高脂血症糖尿病など心・脳血管障害の危険因子から構成される多因子複合疾患としてメタボリックシンドロームが提唱され世界的に広がっている.現在肥満人口の増加を反映し人口の約30%が脂肪肝に約3%がNASHに罹患していることが想定されている.病院に通院している人を対象にした検討では他の基礎疾患を有しているなどのバイアスもありまた多くの検討は大病院大都市をベースに行われている.農村部では食生活労働時間など都市部と異なっていることが想定されるため我々は秋田県の農村部での健康診断を元に脂肪肝の疫学調査を行った.【方法】3年間に秋田労災病院(秋田県大館市)で人間ドックを施行した非飲酒者892人のデータベースを作成し頻度各種生活習慣病との関連を検討した.【方法】検診結果受診者のBMI血圧脂質肝機能糖代謝(空腹時血糖値HbAlc)を検討した.また脂肪肝の有無程度は腹部超音波で検討した【結果】対象892人のうち超音波で脂肪肝を指摘された症例は245人(有病率27.5%軽度脂肪肝151人中等度89人重度5人)であったメタボリックシンドロームの因子数(肥満(BMI25以上)高血圧高脂血症糖尿病)を検討すると脂肪肝群は平均1.69非脂肪肝群は平均0.873の因子を有しており有意差を認めた(p<O.0001).また糖尿病の家族歴を有していることにより脂肪肝の有病率は1.36倍になった.【結論】農村部においても約30%の脂肪肝が存在し全国的にみても同等の有病率であったまたその発症はメタボリックシンドロームの因子数に依存しており農村部においても生活習慣の欧米化の影響が考えられた
索引用語