セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P515 当科における非アルコール性脂肪性肝炎の現況

演者 柴田憲邦(川崎医科大学肝胆膵内科)
共同演者 吉岡奈穂子(川崎医科大学肝胆膵内科), 森本聖子(川崎医科大学肝胆膵内科), 河瀬智哉(川崎医科大学肝胆膵内科), 富山恭行(川崎医科大学肝胆膵内科), 吉田浩司(川崎医科大学肝胆膵内科), 久保木眞(川崎医科大学肝胆膵内科), 大元謙治(川崎医科大学肝胆膵内科)
抄録 【目的】非アルコール性脂肪性肝炎Nonalcolic Steatohepatitis(NASH)は飲酒歴がないにもかかわらずアルコール性肝炎様の肝組織網を呈し肝硬変肝細胞癌へと進展することが知られている今回われわれは2002年10月から2007年10月の間で当科にて肝生検が施行されNASHと診断された15例について臨床的病理学的検討をしたので報告する.【方法】対象は2002年10月から2007年10月の5年間に当科にて肝生検が施行され脂肪肝炎と診断された15例の年齢性別MatteoniによるNAFLDの分類Bruntの分類による活動性病期NAS(NAFLD activity score)について検討したNASHの診断は飲酒歴薬剤内服歴ウィルスマーカー自己抗体について検討し他疾患を除外した.【結果】平均年齢は43.5歳(17から67)男性9例女性6例と比較的若年から中年の男性に多くみられた.NAFLDの分類ではClass2が10例Class3が3例Class4が1例みられた. Bruntの分類による活動性はGrade1が6例Grade2が8例Grade3が1例であった.病期はStage1が9例Stage2が5例Stage3が1例と初期のものがおおかった.NASは5点以上が5例3点以下が2例4点が8例であった.【結論】以上の結果より当科におけるNASHは比較的中年の男性に多くマロリー体を認めず病理的には初期から中等度が多かった.早期診断および早期治療することによって肝硬変への進展を防ぐことが可能と考えられる.
索引用語