セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P516 高コレステロール血症合併脂肪肝患者に対するEzetimibeの有用性と安全性 |
演者 | 志和忠志(富士フイルム健康管理センター) |
共同演者 | 川並義也(富士フイルム健康管理センター), 小田部圭子(富士フイルム健康管理センター), 横山知子(富士フイルム健康管理センター), 守谷昭彦(富士フイルム健康管理センター), 後藤享(大森赤十字病院消化器科), 川名一朗(横浜市立大学第二内科) |
抄録 | 【目的】これまでに我々は非アルコール性脂肪肝患者では心血管イベントの危険因子の値や異常者の比率が有意に高く心血管イベントの発症率や動脈硬化度が高くなることを報告してきた.したがって高コレステロール血症合併脂肪肝患者では厳格なコレステロールのコントールが必要となるが肝機能障害を伴う場合などにはスタチンを使用しにくい場合もある.今回我々はスタチン系とは代謝経路が全く異なる小腸コレステロールトランスポーター阻害剤Ezetimibe(EZT)の高コレステロール血症を合併する非アルコール性脂肪肝患者に対する有用性と安全性について検討した【方法】当センターの腹部超音波検査と問診等で非アルコール性脂肪肝と診断され過去に脂質改善薬の投与歴がなく生活習慣の改善指導によってもLDL一コレステロール(LDL-C)が動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版の管理目標値に到達せず平成19年6月より10月までにEZTの単独投与(1日1回10mg投与)を開始した18例(男性10名女性8名平均年齢55.7±7歳)を対象とした.EZT投与前後(平均投与期間47.9±17.2日)の脂質肝機能CPK血糖等の各臨床検査値の変化と副作用の有無を検討した.また動脈硬化度の指標として高感度CRPの変化についても検討した.【成績】LDL-C値は平均165.3士195mg/dしから125.8±162mg/dLへと低下し平均変化量および変化率は一42.1mg/dL(p<0.01)および一24.5%(p〈O.Ol)ガイドラインのLDL-C管理目標値達成率は72.2%LDL-C<140mg/dしの達成率は889%であった.肝機能等の各臨床検査値に有意な変動は見られず副作用もなかった投与前後の高感度CRPを検討した7例の平均は0.145±O.063mg/dしから0.112±0.061mg/dLへと低下した.【結謝EZTは高コレステロール血症を合併する非アルコール性脂肪肝患者に対して有意にLDL-Cを低下させ安全で有用な薬剤であると考えられた. |
索引用語 |