セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P519 NAFLDに対するエゼチミブの有用性について

演者 片岡英(秋田大学消化器内科)
共同演者 後藤隆(秋田大学消化器内科), 大嶋重敏(秋田大学消化器内科), 渋谷友美(秋田大学消化器内科), 瀬川大輔(秋田大学消化器内科), 佐藤亘(秋田大学消化器内科), 道免孝洋(秋田大学消化器内科), 姉崎有美子(秋田大学消化器内科), 石井元(秋田大学消化器内科), 山田育弘(秋田大学消化器内科), 鎌田健太郎(秋田大学消化器内科), 大西洋英(秋田大学消化器内科)
抄録 【目的】NAFLDは肥満糖尿病高脂血症高血圧などを伴うことが多く治療の原則は食事療法運動療法などの生活習慣の改善が中心となる.しかし生活習慣の改善が得られない場合は病態にあわせた薬物療法が行われているが確立された治療法がないのが現状である小腸コレステロールトランスポーター阻害剤(エゼチミブ)は小腸における胆汁性および食事性コレステロールの取り込みを選択的に阻害することにより血中のコレステロールを低下させる薬剤であるNAFLDの発症の要因として過栄養による内臓脂肪の蓄積が重要とされている.今回我々はエゼチミブを用い小腸における胆汁性および食事性コレステロールを選択的に阻害しNAFLDに対する影響を検討した.【方法】肝炎ウイルスおよびアルコールの関与が否定されエコー上脂肪肝を認め肝機能障害:を認めるものをNAFLDと診断しエゼチミブ10mgを連日投与した.対症は男性4例女性1例年齢は34-78歳(平均53.2歳)観察期間は約4ヶ月投与前後における肝機能(ASTALTrrGTP)血清脂質(TCHDLLDLTG)耐糖能(FBS且bAICHOMA-IR)の変化を比較検討した.【成績】ASTは37.81U/1より34.81U/1までALTは6181U/1より57.41U/1まで改善したが有意差は認められなかった.γ一GTPは151.OIU/1より93.41U/1まで改善し有意に低下したTCHDLLDLTGFBSHbAlCHOMA-IRは改善傾向を認めるものの有意差は認められなかった.【結論】エゼチミブ投与によりAST/ALTの改善傾向がみられγ一GTPは有意に低下を認めた.肝機能障害を有する患者に対しても副作用の出現を認めなかった.本薬剤はUDCA塩酸ピオグリタゾンスタチンなどと併用可能なことから従来の治療で改善効果に乏しいNAFLD症例への使用により肝機能の改善を促す可能性があると考えられた.現在症例を蓄積し更なる解析を行っている.
索引用語