セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
---|---|
タイトル | P521 MRCPによる原発性胆汁性肝硬変症例の胆道系所見の検討 |
演者 | 橋本直明(東京逓信病院消化器科) |
共同演者 | 池田有成(慈生会病院内科), 鈴木丈夫(東京逓信病院放射線科), 関川憲一郎(東京逓信病院消化器科), 小林克也(東京逓信病院消化器科), 大久保政雄(東京逓信病院消化器科), 古畑総一郎(東京逓信病院消化器科), 関根昌子(東京逓信病院消化器科), 是永建雄(東京逓信病院放射線科), 岸田由起子(東京逓信病院病理科), 田村浩一(東京逓信病院病理科), 曽絵里子(東京逓信病院消化器科), 佐藤芳之(東京厚生年金病院内科), 光井洋(東京大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】近年原発性胆汁性肝硬変(PBC)の動物モデルで胆道系の拡張所見が報告されたがPBC症例における胆道系所見の検討はまだ十分ではない.我々はMRCPによるPBC症例の胆道系所見の検討を試みたので報告する.【方法】診断の確定している当科のPBC32例を対象とした.31-81歳で男性は2例全例にMRCPを施行し一部はCTと腹部超音波(US)も施行した6例が胆石有他の1例が胆摘後だった.食道静脈瘤の治療歴有が3例内1例は肝細胞癌(HCC)の治療歴もあった.胃癌肺癌の治療歴を各1例認めた.【結果】1)32例中8例(25%)にMRCPで総胆管(CBD)又は肝内胆管(IHPD)の軽度の拡張や壁不整を認めた.2)8例は全員女性で現在59-80歳(平均68.4歳)病悩期間は8-25年(平均15年置2例で食道静脈瘤の治療歴内1例でHCCの治療歴がある.しかし非代償期ではなくALPは222-6631U/L(m胃357)TBilはO.4-12mg/dL(m=O.7)だった.抗ミトコンドリア抗体は7例で抗核抗体は6例で陽性内3例がセントロメア抗体陽性だった.治療は全例ウルソ内服内3例でベザフィブラート併用だった.3)2例に胆石を認めた以外胆石も汚目既往もなかった4)膵管には所見を認めなかったが1例は膵頭部にIPMNを有した.5)CBDIHBD両者に所見のある例が2例CBDのみが1例IHBDのみが5例だった6)8例のUS検査では1例でMRCPと同様右肝管やや拡張を認めた.7)CT検査は8例中3例で施行し1例でMRCPと同様S3枝のやや拡張を認めた.【結論】PBC症例の約1/4でCBDまたはIHBDの軽度の拡張や壁不整を認めた.所見はUSやCTでは確認しにくい程度のものが多く胆石や胆摘の影響ではなく膵管には所見を認めなかった.有所見症例は病悩期間の比較的長い年長の症例が多かった. |
索引用語 |