セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P527 肝細胞癌に対する肝動脈塞栓術の造影USによる効果判定と再発についての検討

演者 豊原真久(奈良県立医科大学消化器内科)
共同演者 吉田太之(奈良県立医科大学消化器内科), 野口隆一(奈良県立医科大学消化器内科), 吉冶仁志(奈良県立医科大学消化器内科), 藤本正男(奈良県立医科大学消化器内科), 沢井正佳(奈良県立医科大学消化器内科), 福井博(奈良県立医科大学消化器内科)
抄録 【目的】肝細胞癌に対する治療法については手術非適応例ではラジオ波焼灼療法施行例が増加している.しかし依然併用療法も含め動脈塞栓術(TAE)施行例も多くその効果判定に際し造影USの有用性について多くの報告がなされている.しかし我々の施設ではTAE後の造影USによる効果良好例でも局所再発する症例を経験している.そこで少数例ながら無再発症例と比較検討し若干の知見を得たので報告する.【方法】対象は2005年5年4月から2007年1月までにTAE単独で治療され術後早期に造影USと単純CTにて評価した54結節で効果良好例(26結節)不良例(28結節)に分け更に効果良好例26結節をその後の半年間での局所再発の有無により無再発群(A群:12結節)再発群(B群:14結節)に分けて検討した.使用超音波装置はGE Yokogawa社LOGIQ 7造影剤はLevovistとsonazoid.【成績】腫瘍因子(腫瘍径単発/多発初発/再発結節形状腫瘍局在腫瘍マーカー)患者背景(年齢男女比肝予備能血小板)治療因子(化学塞栓薬剤量塞栓動脈数数)などを検討した.腫瘍径(A群:B群/1.85±129:2.75±1.29cm)結節形状(単純結節or・not)(A群=B群/83.3:25.0%)初発率(A群=B群/83.3=50.0%)AFPorDCP高値例の有無(A群:B群/8.33:2L4%)塞栓動脈枝数(A群:B群/1.08±O.29=1.58±O.67本)に有意差を認め多変量解析では腫瘍径のみが有意な因子であった.【結謝TAE後の効果判定法として造影USは有用であるが効果良好例でも局所再発例が認められた.しかし初発腫瘍径が2cm以下AFPorDCPが低値で単結節型が疑われる場合TAEによる十分な効果が望まれる.
索引用語