セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P534 造影超音波を用いた肝腫瘤の血流動態の検討

演者 塩沢一恵(東邦大学医療センター大森病院消化器内科)
共同演者 渡邉学(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 飯田和成(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 高橋政義(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 和久井紀貴(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 池原孝(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 永井英成(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 石井耕司(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 住野泰清(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 三木一正(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 工藤岳秀(東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部), 丸山憲一(東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部)
抄録 【目的】造影超音波を用い肝腫瘤と肝実質のtime intensity curve(TIC)を作成し肝腫瘤の血流動態について検討した.【対象・方法】対象は慢性びまん性肝疾患症例のうち腹部超音波で結節が確認されその後腹部造影CTと造影超音波が施行された37症例39結節、造影CT上早期相で高吸収域後期相で低吸収域を呈した24結節をA群早期相で等吸収域後期相で低吸収域を呈した4結節をB群全時相において低吸収域を呈した4結節をC群全時相において描出されなかった7結節をD群とした.超音波診断装i置は東芝AplioXGPVT-375BT造影剤はソナゾイドを使用MI値は0.2焦点位置は結節下縁に設定した.ソナゾイド0.015ml/kgをbolus静注し結節部及び正常肝実質部の染影が得られるまで(0~30秒:血管相)と90秒後に高音圧で気泡を崩壊させた後の再環流(90~120秒:平衡相)の各時相において結節部と実質部にROIを設定し各々のTICを作成した.これらのカーブを解析し各群と比較検討した.【結果】血管相のパターン(1)(結節のカーブが実質に比べ早く急峻に立ち上がる)はA群=23B群:2C群:1D群:1パターン(2)(結節と実質のカーブがほぼ同時に立ち上がる)はA群:1B群:2C群=1D群:5パターン(3)(結節のカーブが実質に比べ遅く立ち上がる)はA群:0B群:0C群:2D群:L平衡相のパターンa(結節のカーブが実質に比べ早く急峻に立ち上がる)はA群:17B群:2C群:2D群;2パターンb(結節と実質のカーブがほぼ同時に立ち上がる)はA群:3B群:0C群11D群15パターン。(結節のカーブが実質に比べ遅く立ち上がる)はA群:4B群:2C群:1D群:Oだった.【結論】各群でTICのパターンは多岐にわたっていた.今後多くの症例を検討することで造影CTより詳細に肝細胞癌のダイナミックな血流動態が解明される可能性が示唆された.
索引用語