| セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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| タイトル | P542 プロテインC低下に伴う門脈血栓症の2例 |
| 演者 | 吉竹直人(獨協医科大学内科学(消化器)) |
| 共同演者 | 飯島誠(獨協医科大学内科学(消化器)), 西福康之(獨協医科大学内科学(消化器)), 松浦晃(獨協医科大学内科学(消化器)), 塩屋知津(獨協医科大学内科学(消化器)), 富永圭一(獨協医科大学内科学(消化器)), 寺内政也(獨協医科大学内科学(消化器)), 平石秀幸(獨協医科大学内科学(消化器)) |
| 抄録 | 【はじめに】門脈(PV)血栓症の成因には肝硬変等の門尤症に合併したものが最も多いがプロテインC欠損症等の凝固充進状態によるものも稀に報告されている.今回我々はプロテインC低下が原因と思われたPV血栓症の2例を経験したので報告する【症例1】47歳男性.平成16年7月26日から発熱を認め8月4日近医受診した.炎症反応と肝胆道系酵素は高値であり腹部CTで上行結腸憩室炎及び上腸問膜静脈(SMV)血栓症を認めたため入院した.抗生剤(CTMからPZFX)にて治療を開始したが症状や血液データの改善を認めずさらに右上腹部痛も出現19日置転院となった.腹部US及びCTにてSMV血栓に加えPV右枝血栓も認めた.血液検査ではプロテインC活性低下(44%)を認めた.炎症に対しMEPMとCLDM併用及びグロブリン製剤の投与を行い血栓に対してヘパリンナトリウムとウロキナーゼの投与を開始した.徐々に症状及び血液データは改善し9月16日の血管造影ではPV本幹は閉塞していたが求肝性側副血行路が見られSMV血栓は消失していた.食事再開後も増悪なくワルファリンカリウムに変更後退院となった.【症例2】51歳男性.平成18年10月10日慢性膵炎通院中くも膜下出血にて入院した.10月中旬から肝障害出現10月31日の腹部US及びCTでPV本幹一次二次分枝にかけて連続性に血栓形成を認め左枝の血流は殆ど認めなかった.血液検査ではプロテインC活性低下(35%)を認めた.慢性膵炎に対しメシル酸カモスタットの投与を行いtPV血栓症に対してダナパロイドナトリウム投与を開始した.徐々に肝障害の改善を認め11月16日の腹部USではPV血栓は僅かに残るものの改善しており左通の血流も再開していた.ヘパリンナトリウムとワルファリンカリウムに変更後も増悪せずヘパリンナトリウムを中止退院となった.【結語1腹部炎症疾患においてPV血栓発症例の中にはプロテインC欠損症が基礎疾患として潜在する可能性があり注意が必要と考えられた |
| 索引用語 |