セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P544 胃静脈瘤に対するB-RTO後に門脈血栓を生じた2例 |
演者 | 市村茂輝(東京医科大学消化器内科) |
共同演者 | 古市好宏(東京医科大学消化器内科), 目時亮(東京医科大学消化器内科), 佐野隆友(東京医科大学消化器内科), 村嶋英学(東京医科大学消化器内科), 平良淳一(東京医科大学消化器内科), 杉本勝俊(東京医科大学消化器内科), 柳澤京介(東京医科大学消化器内科), 清水雅文(東京医科大学消化器内科), 山田昌彦(東京医科大学消化器内科), 今井康晴(東京医科大学消化器内科), 中村郁夫(東京医科大学消化器内科), 森安史典(東京医科大学消化器内科) |
抄録 | 【緒言】B-RTO後の合併症として門脈血栓腹水肝機能の悪化が危惧されるが今回B-RTO後に門脈血栓を認め肝不全に至った2症例を経験したので報告する【症例1】62歳男性.アルコール性肝硬変食道静脈瘤にて経過観察中であった.59歳時に食道静脈瘤破裂にてEVLEIS施行後一部に門脈血栓が生じため抗凝固療法を行っていた.その後孤立性胃静脈瘤が増大しため出血予防のためB-RTOを施行した.胃静脈瘤は縮小したものの経過観察中に門脈血栓は増悪し難治性の腹水が出現した.その後肝不全へと進行しB-RTO後10ヶ月で死亡となった.【症例2】63歳女性. B型肝硬変食道静脈瘤にて経過観察中であった.60歳61歳時に食道静脈瘤に対してEIS加療歴がある.その後経過観察中に上腸間膜静脈血栓が出現し孤立性胃静脈瘤の増悪を認めたためB-RTOを施行した.施行翌日門脈本幹に血栓が生じ大量の腹水が貯留したため直ちに血栓溶解療法および抗凝固療法を開始した.その後門脈血栓は消失し腹水も改善したためB-RTO後1ヶ月で軽快退院となった.【考察IB-RTO後門脈血栓を生じ肝不全が進行し予後不良となる場合がある.EOの注入量や血行動態の変化が門脈血栓の形成に関与していると考えられる.B-RTOの際EOの注入量に依存し合併症が出現するとの報告もあり本症例の様に術前からすでに門脈血栓や脾静脈血栓が存在する場合は慎重に治療する必要があると考えられた. |
索引用語 |