セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P546 Wilson病に合併した十二指腸静脈瘤破裂に対しヒストアクリルで緊急止血後待機的に同時性バルーン塞栓術(DBOE)を施行した1例 |
演者 | 本田英明(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科) |
共同演者 | 宮谷博幸(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 山中健一(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 池田正俊(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 福田重信(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 牛丸信也(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 高松徹(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 岩城孝明(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 福西昌徳(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 中島嘉之(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 宇賀神卓広(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 鷺原規喜(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 吉田行雄(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科) |
抄録 | 【症例】33歳男性【主訴】嘔気意識消失【現病歴】1987年(9歳時)にWilson病と診断された1999年~2004年当センターに通院し以後他院へ紹介.2007年2月11日掛り体調不良嘔気があり2月13日排便時に意識消失し転倒.家族が発見した時は尿失禁と便失禁の状態であった.当センター搬送時は意識清明血圧127/68mmHg脈拍89/分呼吸数12回/分.暗赤色の便でありHb92g/dlと貧血を認め上部消化管出血が疑われ入院となった.【入院後経過】緊急上部消化管内視鏡で十二指目下行脚に静脈瘤を認めた.凝血塊が付着している部位から出血したと判断しヒストアクリルを0.5mlずつ2回注入した.約4時間後血圧が83/43mmHgに低下しHb7.2g/dlと貧血が進行したため再出血を疑った.再検の内視鏡では十二指腸静脈瘤は潰瘍を伴い凝血塊が付着していた.同部位にヒストアクリルを計4.5ml注入した術後濃厚赤血球8単位、新鮮凍結血漿8単位を輸血し翌日Hb10.Og/dlに上昇.ヒストアクリルのみでは再出血の可能性が高いと考え2月14日BRTO目的で血管造影を施行した.門脈本幹からの分枝を流入路とし右精巣静脈を流出路とする十二指腸静脈瘤を認めた.また静脈瘤から門脈本幹へ流出する側副路も存在しコイル塞栓で血流変更を行った.流入路および流出路をバルーン閉塞下で造影すると造影剤の滞留が良好であり5%EOを35ml注入した.2月21日上部消化管内視鏡で食道静脈瘤(LiFlCbRC1+)を認めたが十二指腸静脈瘤は縮小傾向であり経過良好にて第17病日退院した【結語】Wilson病に合併した十二指腸静脈瘤破裂の症例は医中誌Pub Medで検索しても報告がなく貴重な症例と考えられた. |
索引用語 |