セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
---|---|
タイトル | P549 化学療法により胆管ステント挿入が容易になった胆嚢原発小細胞癌の一例 |
演者 | 中澤克行(自治医科大学消化器内科) |
共同演者 | 阿治部弘成(自治医科大学消化器内科), 津久井舞未子(自治医科大学消化器内科), 永井成勲(自治医科大学臨床腫瘍部), 畑中恒(自治医科大学消化器内科), 大橋明(自治医科大学消化器内科), 和田伸一(自治医科大学消化器内科), 玉田喜一(自治医科大学消化器内科), 菅野健太郎(自治医科大学消化器内科) |
抄録 | 胆嚢原発小細胞癌は稀であり非常に予後不良である.今回我々は胆嚢原発小細胞癌の一例を経験したので報告する.症例は64歳男性.眼球黄染を自覚し翌日近医を受診腹部エコーにて閉塞性黄疸と診断され当科紹介入院となった.腹部CTでは胆嚢頸部に50x4.6cmの腫瘤および傍大動脈リンパ節の著明な腫大(最大で7.4x4.9cm)を認め胆管閉塞をきたしているものと思われた.内視鏡的ドレナージ目的にERCPを施行.腫瘍の圧排及び十二指腸への浸潤により内視鏡操作が極めて制限され乳頭への到達には困難を極めたが何とか胆管造影に成功し総胆管の広範囲な壁外圧排による狭細工を認めた.同時にENBDを留置し減黄が得られた胆汁細胞診ではclasslVと確定診断には至らず経皮的にエコー下吸引リンパ節生検を行い免疫組織学的染色にて小細胞癌の診断を得た.胸部CTでは肺癌の所見はなく他にも原発と思われる臓器はなく胆嚢原発と考えた.患者のQOLの点で内馴化が望ましいと考えられたが前回の内視鏡的処置が困難であったためENBD留置のまま10月11日よりCPT-11+CDDPの化学療法を開始した.1クール施行し化学療法開始15日後にCT検査を施行したところ胆嚢腫瘍は3.8x3.5cm傍大動脈リンパ節も最大5.Ox4.lcmと縮小した.化学療法開始18日後にERCP再施行したところ腫瘍による圧排は既に改善されており容易に十二指腸乳頭部に到達した.内視鏡操作にも支障なく胆管狭窄の改善傾向を認めスムースにメタリックステントを留置することができた.現在外来にて化学療法継続中である.文献的考察を加え報告する. |
索引用語 |